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<台風30号非常通信>コミュニケーションのギャップを埋めるフィリピンのボランティア・ハム

深刻な被害をフィリピンにもたらした台風30号。同国のアマチュア無線ボランティアは、政府や救助団体の通信支援を行っている。多くの場合、このサポートこそが現地の唯一の通信手段になっている。もっとも大きな被害が出たとされるレイテ島タクロバン地区では、死者は10,000人を超えると予想され、家を失い、水や食料の援助を待つ人々は約500,000人と自治体当局が伝えている。

 

フィリピンのアマチュア無線連盟(PARA)のWebサイト。被災に関連する情報や、ドネーションの案内などが掲載されている

フィリピンのアマチュア無線連盟(PARA)のWebサイト。被災に関連する情報や、ドネーションの案内などが掲載されている

 

 フィリピンアマチュア無線連盟(PARA)のRamon Anquilan氏(DU1UGZ)は、混乱した現地でHam Radio Emergency Operations(HERO) が現地当局や住民を助けており、特に、非常時ネットワークRADNETメンバーのNathan Eamiguel氏 (DU5AOK)や、Vilma Eamiguel氏(DU5VIE)と彼らの地元クラブが大きな役割を果たしていると語る。

 彼らはタクロバン地区の庁舎2階のHF局から、自治体の発電機を使用。レピーターは停電で動かせないため、2mはシンプレックスで通信し、VHFオペレーターがフィールド要員として情報確認や他役場との調整を行っている。情報にプライオリティをつけ、必要な場所に彼らのメンバーを派遣し、赤十字による救援車両の到着確認(支援を求める一部の被災者たちに車を略奪されたことがある)や、国の通信担当局の復旧支援にあたる。

 タクロバン地区と被災地の、ほかの局のコンタクトは、基本的に重要度の高い非常通信に制限。救援と復旧活動はゆっくり進行しているが、あと1週間程度は続く見込みという。通信会社は携帯電話の通信網を急速に復旧しており、11月11日にはタクロバン地区で短時間の部分的な開通があった。米軍海兵隊も到着し、ハムの緊急通信の役割比率は下がってきている。一方で、政府や救援隊の入っていない遠隔地がまだあり、全体的な支援活動の終わりは見えていない。 (ARRLニュース 11月12日 ※許可を得て翻訳転載/(C)ARRL)

 

 

●関連リンク:

「Philippine Amateur Radio Volunteers Continue to Fill Communication Gap」ARRL NEWS

フィリピンアマチュア無線連盟(PARA)

 

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