静岡、愛知、岐阜、三重の4県を管轄する総務省東海総合通信局のWebサイトに掲載されている「マイメディア東海」という広報コーナーがある。今回、11月21日付で「船舶局の検査-ある電波検査官の回想」が紹介されている。
『ここは漁船のブリッジ。通信長に無線局検査開始の宣言をします。「ただいまから、電波法第73条に基づく定期検査を開始します」』という説明からスタート。30年前の船舶局(船舶の無線局)の検査の風景だ。
当時の船舶には、中波帯(500kHzなど)、中短波帯(2091kHz、2182kHzなど)、短波帯(4MHz~25MHzなど)の機器を搭載され、遠洋航海する漁船には、国際電話用の遠洋船舶電話(JBO)の設備もあったという。この無線設備(短波帯の周波数を使用するSSB方式の設備で、出力は250W程度)も検査対象だ。このほか、27MHz帯無線機(1W DSB)の測定、インマルサット(衛星通信)、レーダー、NNSS(航海計器)、無線方位測定器をチェックを行った。
現在の船舶局の無線設備は、無線電信からGMDSSの通信系に変わったというが、人命に直結する通信システムの検査の重要性は、当時と変わっていないと説明している。
●関連リンク:東海総合通信局 コラムvol.7「船舶局の検査」
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