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<特別寄稿>一定の条件を満たせば、無線機の取り替えや増設は「届け」で済ませられる!

長くアマチュア無線を楽しんでいると、無線機の「取り替え」や「買い増し」をしたくなるもの。その際、無線局の設備変更手続きも必要になるが、実は一定の条件を満たせば、無線機の取り替えや増設は「申請」ではなく、簡易な「届け」として済ますことができるという。このワザを実践しているベテラン無線家からの寄稿をお届けしよう。

★特別寄稿:無線機の取り替えや増設は「届け」を活用しよう!

 当たり前のことですが、新しいアマチュア無線機を入手しそれを使う場合は、無線局免許状の変更が必要になります。この変更申請手続きには約1か月かかるようですが、“無線機を買ったらすぐ使いたくなる”のが人情。この1か月がとっても長く感じるものです。
 実は、2008年頃にあった規制緩和により、一定の条件を満たせば無線機の「取り替え」や「増設」は、簡易な変更届で済ますことができることを知っていますか?

 無線設備変更の「申請」と「届け」では大きな違いがあります。「申請」の場合、「到達 → 受付 → 審査 → 審査完了 → 免許状受け取り」という段階を踏まなくてはならず、免許状を受け取るまでは新しい無線機を使用することができません。しかし、後者の「届け」の場合は、総合通信局に到達し、受理された時点で手続きは完了したのと同じになり、新しい無線機を使用することができます。

 具体的に「届け」で済む例をあげてみましょう。これは総合通信局に確認し、実際に受理された内容。ネット上にはいろいろな意見が散見されますが、ここでお知らせすることは、しっかりとした実績(前例)があるものです。


★無線機の取り替えや増設を「届け」で済ますための4条件

(1)免許状の記載事項に変更がないこと
  周波数帯、電波型式(一括コード)、空中線電力、設置場所…

(2)取り替えや増設(追加)する送信機が「技適機種(※)」であること
  ※技術基準適合証明または工事設計認証を受けた送信機

(3)付属装置(パケットTNCなど)や、付加装置(ブースターなど)を接続していないこと

(4)「移動しない局」であること


 以上(1)~(4)の条件にすべて合致する場合は、「申請」ではなく「届け」で大丈夫。「届け」なら到達(受理)と同時に有効になりますから、電子申請であれば早ければ翌日には新しい無線機を使用できることになります。
 この中で最も注意しなくてはならないのは(4)の“「移動しない局」であること”でしょう。実は「移動する局」の場合、無線局免許証票(赤いシール)の貼付が必須となるため、証票が届くまでは使用できないのです。「移動する局」は“証票が免許そのもの”という位置づけなので、無線機に対応した証票が届いていなければ免許状を携帯していても、その無線機での運用はNGです(※)。

 

「移動する局」の場合、無線局免許証票(赤いシール)の貼付が必須となる

「移動する局」の場合、無線局免許証票(赤いシール)の貼付が必須となる

 なお「移動しない局」に追加する無線機ですが、“大型の固定機でなくてはならない”という制限はありません。ハンディ機でも外に持ち出さなければ「移動しない局」に追加できます。50Wを超えるような「移動しない局」の免許状をすでに所持している人なら、この手法が使えますから、まずは「移動しない局」に「届け」として追加し、新機種を最速で堪能。買ったばかりのワクワクが少しおさまったころ(笑)で、ゆっくりと「移動する局」に移して外に持ち出せるようにする…ということも可能です。

 実際、私は八重洲無線の新型モービル機(C4FM FDMA方式)のFTM-400DHを購入し、すぐに「移動しない局」の送信機増設として電子申請を行い、受理を確認した日から運用を始めました。最短なら購入した翌日には使えるので、ワクワク感そのままに運用が可能です。
 交信相手に「発売されたばかりの機種のようですが、買ってきてすぐには使えないはずですよね?」と遠回しに指摘されることもありましたが、そんな場合は、この「届け」の手法を説明すると、「それは知りませんでした!!」という反応が返ってきました。それゆえ、今回この話題を寄稿しようと思った次第です。

 こうした「届け」で済む変更手法は、ほかにも考えられます。例えば、500Wや1kWの免許が下りている局なら、「エキサイターの追加」と「アンプの追加」の2段階を踏むことで、変更検査を省略することができます(同時にやると検査になってしまうので注意)。
「3HA」「3VA」といった電波型式の一括コードは、なるべく「届け」で済むように緩和するために作ったと聞きました。アマチュア無線にはなるべく面倒なことはやめ、アマチュア業務における技術的研究がやりやすくなる機会を与えたい、というのが総務省の考えということです。
 もちろん、電波法はきちんと守る必要があることは言うまでもありません。
(特別寄稿:BWT Lab.)

 

※(追記12月20日午後)本寄稿にある、「移動する局」における無線局免許証票の未着時の取り扱いが、地方総合通信局によって判断が異なる場合があるとの指摘を読者の方からいただいた。

 

●関連リンク:BWT Lab.

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