キューバ政府の電気通信当局は、米国や他国が設定しているチャンネル・プランに反して、60メーターバンドの一部、12KHz幅(5418~5430kHz)をアマチュア無線用に開放することを決定した。キューバのハムは免許内容の変更を承認される必要があるため、すぐには利用できない。緊急時の使用に重点を置くため、このバンドの利用は二次的なものになる。「キューバは毎年ハリケーンの通り道で、このバンドの開放は、キューバ全体の安定した通信に寄与できる」とPavel Milanes Costa氏(CO7WT)は語った。
キューバのアマチュア無線家は新バンドでSSB、CW、PSK31 とPSK63 を使用する許可が得られる。キューバに公式緊急事態が宣言された場合は緊急通信のみに制限される。空中線電力は50W(ノビス級は10W)まで。ただし非常時に信頼できるリンクを提供するために必要な場合は100Wの電力が許されることもある。
2007年のWorld Radio Communication Conference(WRC)で、5250~5450kHzを二次利用でアマチュア無線へ配分することを提案したのはキューバだった。本案はWRC-2012で否決されたが、WRC-2015の第1.4項の議題になっている。
5250~5450kHzは一次利用で航空携帯以外の移動通信業務に割り当てられる。FCCではこの周波数帯を近隣で行われている政府利用の通信に配慮し、電気通信情報局(NTIA)と相談後、米国のアマチュア無線家のために5つのチャンネルを認可した。このチャンネルプランは、特に政府活動に対するアマチュア無線の混信を避けるために選ばれたものだ。 (ARRLニュース 1月28日 ※許可を得て翻訳転載/(C)ARRL )
●関連リンク:「Cuba Provides its Hams a Slice of 60 Meters」ARRL NEWS
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