アマチュア無線を楽しむ上で新たなノイズ発生源として障害になりうると懸念されていた、屋外のPLC(電力線搬送通信)利用を認める総務省令が、2013年9月に公布されていたことを、hamlife.jp(2月1日記事)で紹介したが、朝日新聞のインターネット版「朝日新聞デジタル」は3月15日、「スマートメーター、全家庭に 電力10社、24年度末に」の見出しで、具体的な導入へ向けて作業が進んでいることを伝えた。
「スマートメーター」とは、メーター内に通信機能を持たせた「次世代電力量計」のこと。現在は、各家庭ごとに検診員が電力計の確認しているが、これをスマートメーターの導入で自動的にデータ収集できるようにするものだ。このほか、電力のリモート接続や切断なども可能になる。
国が電力線に2~30MHzの高周波を重畳してインターネット通信などを行う「PLC」の屋外利用を推進した背景には、このスマートメーターを普及させたいという方針があったとされている。今回、朝日新聞が「電力10社が全家庭にスマートメーター導入」と報道したことから、その計画が着実に進んでいることがわかる。導入が本格化した場合、アマチュア無線バンドをはじめとする短波帯は「雑音」に埋もれてしまうのだろうか。
記事によると、3月17日に電力会社大手10社が、経済産業省の作業部会においてスマートメーター導入の計画を示す予定だという。東京電力は、各家庭への設置を従来より1年前倒しして2020年末までに。関西電力と中部電力は2012年末、北海道、東北、北陸、中国、四国、九州の各社は2023年度末、沖縄電力は2024年末までに導入する予定だと伝えている。
●関連リンク:
・スマートメーター、全家庭に 電力10社、24年度末に(朝日新聞デジタル)
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