既報のとおり、5月5日のこどもの日に南極昭和基地のJARL局「8J1RL」が、日本国内の小・中・高校生と優先して交信する「こどもの日の特別運用」を21MHz帯SSBで実施する。当日、多くの子供たちと交信するため、昭和基地ではさまざまな準備が進められているが、その模様を隊員の1人であるJG2MLI・吉川氏がブログ「こちらは8J1RL南極昭和基地です」で報告した。その中で、第55次越冬隊員24名の半数(12名)がアマチュア無線のライセンスを所持、うち6名が1アマという驚きの事実も紹介されている。
現在、南極昭和基地で観測・研究業務などを行っている越冬隊員は24名いるが、ふだん8J1RLの運用を行っているのは吉川氏を中心とする数名だ。しかし「こどもの日特別運用」は隊員たちにとっても楽しみなイベント。できるだけ多くの隊員が、多くの日本の子供たちとの交信を行うために、8J1RLのシャック内では4月下旬から「オペレート練習」が行われている。
ブログ「こちらは8J1RL南極昭和基地です」の4月28日の記事では、その練習風景を写真で報告するとともに、
『5月5日の「子どもの日」特別運用に向けて、関係隊員には当日の流れから運用・電子ログの記入方法まで座学により一通りの基本と実際のオペレートで運用に慣れてもらっています。
お気づきの方もいらっしゃると思いますがここ数日、SSBでの運用が多いのとオペレータが頻繁に入れ替わるのはそのためです。
QRAをおっしゃっていただけるとこちらもオペレータが誰であるか名前を告げると思います。
どの隊員も日本の子供たちとの交信をとても楽しみにしていて、日々練習に励んでいます』と報告している。
また5月3日の記事によると、24名の越冬隊員のうち、なんと半数の12名がアマチュア無線のライセンス保有者で、そのうちの6名が1アマであることを紹介。吉川氏は「無線の話がしやすいので嬉しいです。^^」と語っている。
5月5日の「こどもの日特別運用」では、以下の8名の隊員がオペレータとして登場する予定だ。
今泉隊員/JH1TOF(気象)
久保田隊員/JG3WCP(通信)
金田隊員(機械)
塚本隊員(庶務・情報発信)
水田隊員(多目的アンテナ)
増田隊員(宙空)
宮道隊員(宙空)
吉川隊員/JG2MLI(宙空)
※カッコ内は業務上の部門名
なお8J1RLの「こどもの日特別運用」は、5月5日(祝)18~19時JSTに21.230MHz付近のSSBで行われる予定。JARL本部(東京都豊島区)のJA1RL局では、子供たちを招いての特別公開運用を実施する(参加申し込みは5月1日で締め切られたが、当日の直接参加も可能。ただし運用場所のJARL資料室が満室の際は断られる場合がある)。
また前日の5月4日(祝)には、18~19時JSTに21.380MHz付近で「ジュニアハムによる南極・昭和基地との交信チャレンジ」として、8J1RLとJA9RL/9との交信も予定されている。
●関連リンク:
・オペレート練習(こちらは8J1RL南極昭和基地です)
・5月5日「子どもの日」特別運用オペレータ(こちらは8J1RL南極昭和基地です)
・南極昭和基地8J1RLが5月5日「こどもの日」の特別運用を実施!(JARL Web)
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