静岡、愛知、岐阜、三重の4県を管轄する総務省東海総合通信局のWebサイトには「マイメディア東海」という広報コーナーが設けられている。その7月23日付のコラムで、消防無線にノイズが入っているとの申告を受け、担当官が現地に調査に向かったとき経験した、他人に話したくない、“ホウタン(方探)は間違うことがある”という失敗談を、同じ過ちを繰り返さないためとして紹介している。
記事によると、「探査方法は今までの経験や、先輩からの教えで、次のことに注意して障害電波の発射源を探査します。1.方向探知器(電波の発射方向を指示器で表示する測定器:ホウタンと呼んでいます)は、信頼できない。なぜなら、電波は反射するので、ビルなどに反射した電波が強ければ、その反射した電波の方位を表示するからである。2.信頼できるのは、電界強度(電波の強さ)。なぜなら、電界強度測定器で測定した電界強度が一番強い場所の周辺に電波の発射源が必ず存在するからである。この2つの注意点を念頭に置いて探査を実施したところ、住宅街のある家の前で電界強度が最大になりました」と書かれている。
そして「電界強度が最大となった家を訪ねます。『こんにちは。東海総合通信局と申します』。事情を話して、ブースターの電源を切ってもらうと、障害電波が止まるはず…。あれ、電源を切っても止まらない。そんなはずはないと思いながら、『ご迷惑をおかけしました』と家の方に挨拶をして、玄関を出て上を見上げると、向かいの家の屋根にテレビアンテナとポールの途中にブースターが見えた。“あれだ”、障害電波の発射源は隣の家のブースターでした」というのだ。
さらに別の事例では、「400メガヘルツ帯の周波数を使ったデータ伝送システムを販売しているメーカーからこんな相談がありました。『最近になって、当社のシステムからのデータが受信エラーで送れなくなってしまい大変困っています。当社で調査をしたところ、受信エラーの原因は外部からのノイズによる障害で、ノイズの一番強い場所を調べたら、ある民家でした。民家の外壁の向こう側から障害電波が発射されているようなので、トタンの外壁を剥がしてみましたが、何もありませんでした(謎なんです)。周辺では、車のキーレスエントリーも作動しなくなっています。調査をお願いできないでしょうか」との依頼が。
果たして原因は何だったのか、その結果は…。詳しくは下記の関連リンクで確認してほしい。
●関連リンク:東海海総合通信局 コラムvol.15「反射波にだまされるな」
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