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【ハムフェア2014】<会場リポート>CQ出版社ブースにトラ技「フルデジタル無線・TRX-305」のデモ機展示

CQ出版社の月刊誌『トランジスタ技術』。同誌の創刊600号を記念して企画された「全開!フルディジタル無線~電波に直結!ソフトウェアで夢の性能を手に入れる~」が9月号の特集で紹介された。そのデジタル信号処理され実践的な無線通信技術を学習できる実験キット「TRX-305」のデモ機が、ハムフェア2014会場で展示された。後日、1台をモニタープレゼントされるということだ。

 

 

CQ出版社の販売ブースに置かれた、フルデジタル無線トランシーバ実験キット「TRX-305」を組み込んだデモ機

CQ出版社の販売ブースに置かれた、フルデジタル無線トランシーバ実験キット「TRX-305」を組み込んだデモ機

 

 

 CQ出版社の販売ブースに置かれた、フルデジタル無線トランシーバ実験キット「TRX-305」と、それを組み込んだデモ機。訪れたハムの間から、その完成度の高さに注目が集まった。

 今後、国内メーカーが発売するアマチュア無線機も、“フルデジタル”の時代を予感させるスペックと言えるだろう。

 

 

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CQ出版社の販売ブースで行われていたフルデジタル無線トランシーバ実験キットのデモ

 

実験キットの基板にハンドマイクとスピーカーが接続された状態の展示も行われていた

実験キットの基板にハンドマイクとスピーカーが接続された状態の展示も行われていた

 

 

 

 スペックは以下のとおり(同Webサイトから)。

 

●スペック

 

(a)全体
外形寸法 140×195mm、1.6mm厚、FR4、6層基板
電源電圧 10.7V~16VDC(先バラ・ケーブル)
消費電力 約500mA@12V
アンテナ端子 BNCコネクタ
USBインターフェース FT232によるシリアル-USB変換
外部スピーカ出力 3.5φジャック、8Ω、1W以上
ヘッドホン出力 3.5φジャック、47Ω
CWキー入力 3.5φジャック
メモリ・カード SD、SDHCカード・ソケット
周波数精度 10MHz TCXO(±2。5ppm)
サージ保護 アンテナ入力にマイクロギャップ保護素子、ダイオードによる過大入力保護
電源保護 ダイオードによる±逆接続保護
オーディオ 1W以上、最大2.5W@8Ω
付属スピーカ 8Ω、5W
マイクロホン エレクトレット・コンデンサ・マイク、プレストーク・ボタン付き、スピーカ内蔵
コネクタ 5Wパワー・アンプ接続用電源コネクタB3P-VH(CN10)
5Wパワー・アンプ/LPF基板制御コネクタB12B-PH-S-K(CN2)
コントロール・パネル接続コネクタB8B-PH-S-K(PANEL1)
マイク・コネクタ(丸ピン、8端子コネクタ)
ミキサ基板接続用コネクタB3B-PH-S-K(CN13)
受信用プリセレクタ接続コネクタB12B-PH-S-K(CN3)
DDSクロック 1GHz同軸型誘電体発振器VCO+ADF4113によるPLL
ADCクロック 65MHz VCO+AD4360-8によるPLL

 

(b)受信部

ADCまでのゲイン アンテナから約20dB
最大入力レベル +25dBm
ADC LTC2205-14(14ビット、65MHzクロック、ディザ付き)
DAC BU9480F(16ビット、ステレオ)
復調モード WFM、NFM、AM、同期AM、LSB、USB、CW
IF帯域幅 300Hz、2.8kHz、6kHz、15kHz、30kHz、100kHz、200kHz
入力感度 10dB S/N時、SSB:0.5μV以下
周波数範囲 100kHz~30MHz、70MHz~120MHz(フィルタを再設計すると他の周波数も受信可能)
フィルタ機能 可変オーディオ・フィルタ、オートディノイザ(適応フィルタ)、オート・ノッチ(適応フィルタ)、ノイズ・ブランカ
AGC FAST/MID/SLOWの3段階切り替え、マニュアルRFゲイン・モード(FM系にはAGCは入らない)
Sメータ アンテナ入力直読式(dBm)
周波数設定 1Hz単位分解能
IP3 +15dBm以上

 

(c)送信部

ADC AD73311(16ビット)
信号変調方式 AD9957によるダイレクトI/Q変調(クロック1GHz)
RF出力 AD9957(14ビット、1GHz DAC)、トランジスタによる6dBのアンプ(最大出力:3dBm)
変調 NFM、AM、LSB、USB、CW
CWキーイング セミブレークイン方式

 

 

●できること

 

(a)信号の送受信の実験

ダイレクト受信とA-D変換 0~450MHz。使用しているA-Dコンバータのサンプリング周波数は65MHz。単純にナイキストの条件に合わせると30MHzくらいまでしか受信できない。しかし、A-DコンバータLTC2205の入力アンプ、サンプル&ホールドの特性は700MHzまで伸びている。したがって、高次サンプリングをして、入力のフィルタ回路を変えると、結構高い周波数まで受信可能
変復調(アナログ) FM放送、AM放送、SSB信号、CW信号、ISB信号、ナローFM変調波、RZ-SSB波
変復調(ディジタル) GMSK変調、C4FM変調、BPSK変調、QPSK変調、QAM変調、OFDM変調、周波数ホッピング
信号の解析・測定 スペクトラム・アナライザ、ウォーターフォール機能、ケプストラム解析、音声認識、音声信号圧縮、信号の強度測定(パワー・メータ)、モジュレーション・アナライザ(信号の立ち上がり特性)、オシロスコープ(波形の取り込み)
信号の発生 CW波および各種変調波を0~2GHzで発生することが可能、各種テスト信号の発生、SDカードを使ってパソコンで作った任意の信号を発生することが可能、SDカードによる録音再生

 

(b)ディジタル信号処理の実験

FPGA CICを使ったダウン・サンプリング、各種フィルタリング、各種アナログ変調方式、各種デジタル変調方式、CICによるオーバーサンプリング、フィルタを使ったオーバーサンプリング、信号の解析信号化(I/Q化)、解析信号
SH2 SDカードのファイル操作
DSP 信号処理のプログラム作成、各種の信号復調方式、発振器の実験、フィルタリング、適応フィルタリング、消費電力の動的マネージメント
DSP/FPGA CORDIC実装の実験、誤り訂正の実装、信号処理に必要なツールの使い方、DSP/FPGAに実装する方法

 

 

 

 

 

●限定生産!キット1

・フルディジタルRF信号処理実験キット「アクリルケース付き・TRX-305A」

・2014年9月中旬~10月初旬の発売予定

 

●限定生産!キット2

・フルディジタルトランシーバ仕上げセット「無線機ケース付き・TRX-305B」

・2014年12月中旬~2015年1月中旬発売予定

 

 

 特別企画として、後日にTRX-305の開発者に会えるオフ会や、キット「TRX-305A」を持ち帰れる実習セミナーなどが予定されている。

 なお、同社のWebサイトでは、抽選で1名の方にフルデジタル無線トランシーバ実験キット「TRX-305」一式を、モニタープレゼントすると告知している。モニター期間は1年間とし、使用感などを報告することをアナウンスしている。詳しくは、下記の関連リンクから確認してほしい。

 

 

 

●関連リンク:トランジスタ技術9月号–特集「全開!フルディジタル無線」(CQ出版社)

 

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