11月26日から27日の2日間、中国総合通信局は海上保安庁浜田海上保安部と共同で、テレビ・ラジオの受信、消防・救急無線の通信、携帯電話などへの妨害原因となる不法無線局の取り締まりを実施し、総務大臣の免許を受けていない無線局を漁船に開設していた所有者4名(4隻)を、電波法違反容疑で摘発した。
中国総合通信局が発表した処分内容は次のとおり。
1.概要
不法無線局(総務大臣の免許を受けていない無線局)を漁船に開設していた所有者4名(4隻)を、電波法違反容疑で摘発しました。
2.被疑者の概要及び不法無線局の種別
被疑者の概要 不法無線局の種別
島根県浜田市在住の男性(61歳) 不法船舶用無線
島根県浜田市在住の男性(52歳) 不法船舶用無線
島根県江津市在住の男性(64歳) 不法船舶用無線
島根県江津市在住の男性(65歳) 不法船舶用無線
3.取り締まり実施場所
島根県浜田市、および江津市内の漁港
【参考】
1.電波法違反適用条文(抜粋)
(1)電波法第4条(無線局の開設)
「無線局を開設しようとする者は、総務大臣の免許を受けなければならない。(以下省略)」
(2)電波法第110条(罰則)
「次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
第1号 第四条の規定による免許 (中略) がないのに、無線局を開設した者
第2号(以下省略)」
2.不法無線局の影響
不法無線局は、警察無線、消防・救急無線、携帯電話等の重要な通信への妨害、合法無線局の通信への妨害、テレビ・ラジオの受信、電子機器等への障害など、社会的に大きな影響を与える可能性があります
当局はこのような不法無線局に対して、さらなる取締りを強化します。
3.主な不法無線局
(1)不法船舶用無線
不法船舶用無線は、27MHz帯の周波数を使用する不法無線局です。
発射する電波は小電力(1W程度)ですが、この周波数帯は遠くまで届く性質があるため、広範囲で正規の船舶用無線に混信妨害を与える場合があります。
(2)不法パーソナル無線
不法パーソナル無線は、900MHz帯の周波数を使用する不法無線局です。
設備を電子的に改造したものが多く、正規のパーソナル無線に混信妨害を与えるほか、パーソナル無線として使用できる周波数を逸脱して運用し、携帯電話、防災行政無線、MCA無線などにも妨害を与える場合があります。
(3)不法アマチュア無線
不法アマチュア無線は、主に140MHz帯、400MHz帯の周波数を使用する不法無線局です。
正規のアマチュア無線に混信妨害を与えるほか、アマチュア無線として使用できる周波数を逸脱して運用し、警察無線、消防・救急無線、鉄道用無線などにも妨害を与える場合があります。
●【電波法80条報告書ひな形付き】総合通信局へ“違法運用”を通報するための「報告書」の書き方から提出先まで
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