近畿総合通信局は、消防用無線局に対する重要無線通信妨害の申告があり妨害原因を調査したところ、第三級アマチュア無線技士の資格を有するハムが、許可を受けていない無線設備を使用し免許状に記載されていない周波数の電波を発射した電波法違反行為を行っていた事実を突き止め、17日間の無線局の運用停止処分、および無線従事者の従事停止処分を実施したと1月13日に発表した。
近畿総合通信局が発表した処分内容は次のとおり。
1.違反の概要及び行政処分の内容
・被処分者:滋賀県蒲生郡在住の男性(55歳)
・違反の概要:上記免許人は、第三級アマチュア無線技士の資格を有しているが、許可を受けていない無線設備を使用しかつ免許状に記載されていない周波数の電波を発射したもので、この行為は電波法第17条第1項及び第53条に違反するものです。
・処分の内容:無線従事者(第三級アマチュア無線技士)として、17日間の無線局の運用停止処分及び無線従事者の従事停止処分。
2.関係法令及び適用条項(電波法抜粋)
第17条第1項
免許人は、無線局の目的、通信の相手方、通信事項、放送事項、放送区域、無線設備の設置場所若しくは基幹放送の業務に用いられる電気通信設備を変更し、又は無線設備の変更の工事をしようとするときは、あらかじめ総務大臣の許可を受けなければいけない。
(一部略)
第53条
無線局を運用する場合においては、無線設備の設置場所、識別信号、電波の型式及び周波数は、免許状等に記載されたところによらなければならない。
(一部略)
第76条第1項
総務大臣は、免許人等がこの法律、放送法若しくはこれらの法律に基づく命令又はこれらに基づく処分に違反したときは、3箇月以内の期間を定めて 無線局の運用の停止を命じ、又は期間を定めて運用許容時間、周波数若しくは空中線電力を制限することができる。
第79条第1項
総務大臣は、無線従事者が左の各号の一に該当するときは、その免許を取り消し、又は3箇月以内の期間を定めてその業務に従事することを停止することができる。
一 この法律若しくはこの法律に基づく命令又はこれらに基づく処分に違反したとき。
(以下略)
●【電波法80条報告書ひな形付き】総合通信局へ“違法運用”を通報するための「報告書」の書き方から提出先まで
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