ここ数日間、太陽黒点数が最低レベルだ。直近では6月7日の「136」をピークに下降傾向が続き、20台、30台をうろうろする状況となっている。その一方で、50MHz帯ではEスポのマルチホップにより、北日本や東日本では連日のように北米やヨーロッパが入感するなど、DXが楽しめる状況にある。
6月23日には太陽フレア(表面の爆発現象)の影響で大きな磁気嵐が発生。北海道稚内市で23日夜から24日未明にかけてオーロラが観測されるなど、影響が続いていた。
磁気嵐の発生を境に、6月24日以降に太陽黒点数(SSN=サンスポットナンバー)は急激にダウンし、最低レベルとなっている。「HF Propagation and Solar-Terrestrial Data Website」によると、全バンドが真っ赤な「Poor(悪い)」「Band Closed(バンド閉鎖)」という状態で、しかも地球側の地磁気活動を表す数値のK-index=7(Severe storm:猛烈)、A-index=54(Major storm:暴れる)だった。
データだけ見ると最悪な条件なのだが、にもかかわらず、6mバンドを中心にコンディションはそれほど悪いという印象を受けない。この2~3日、午前中に北米方面(アラスカや米国西海岸・中部)、午後にはヨーロッパ方面の入感リポートが届いているからだ。これはこの時期に多い、Eスポのマルチホップによるものだと思われる。またHF帯においても21MHz帯でも短時間だがヨーロッパや、ロングパスによる南米も聞こえている。
今後のコンディションはどうなるだろうか。SSNの上昇にも期待したい。
●関連リンク:
・HF Propagation and Solar-Terrestrial Data Website
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