日経テクノロジーオンラインは2016年11月2日、連載記事「太陽光発電事業者のための法律Q&A」の第21回で、「アマチュア無線利用者の隣地で太陽光パネルを設置することの違法性-太陽光に対するアマチュア無線利用者からのクレームにどう対応すべきですか?-」と題した、アマチュア無線家から設置者側へクレームが来た場合の対応方法について、弁護士による法律面からの解説とアドバイスを掲載した。
全国各地の遊休地や建物の屋根などに設置された「ソーラー発電(太陽光発電)システム」から発生するインバーター系の強力なノイズが、短波帯のアマチュア無線運用や短波放送の受信などの障害となるケースが増え、深刻な問題となっている。
エレクトロニクスやものづくり、エネルギーなどの最新情報を掲載するWebメディア「日経テクノロジーオンライン」(日経BP社)は、太陽光発電事業者に向けた連載「太陽光発電事業者のための法律Q&A」を毎月掲載しているが、11月2日に「アマチュア無線利用者の隣地で太陽光パネルを設置することの違法性-太陽光に対するアマチュア無線利用者からのクレームにどう対応すべきですか?-」と題した記事を新たに公開した。
その内容は、アマチュア無線利用者の隣地に太陽光パネルを設置しようとした際に、アマチュア無線家からクレームがあった場合、設置業者や施主側はどう対応すべきかという点を、弁護士法人 匠総合法律事務所の代表社員弁護士である秋野卓生氏が法律面からアドバイスするというものだ。
記事では同法律事務所が実際に相談を受けた事例として、相談者の会社が開発した分譲地の向かいに住むアマチュア無線家(屋根と庭に大きなアンテナを設置)から、「自分がアマチュア無線を利用している以上,太陽光パネルの設置はやめていただきたい」という申し入れがあったことを紹介している。
それに対する弁護士としての見解とアドバイスを、「隣人による太陽光パネル設置拒否の法的根拠の有無」、「不法行為責任が認められるリスク」、「受忍限度を超えたと認められるリスク」、「法的責任が認められる可能性は高くない」、「事実上のトラブル防止策」、「隣人の理解を得られるように努力」の6つのパートに分けて掲載している。
記事には「隣人が被る損害は、あくまで趣味としての活動に過ぎないアマチュア無線の利用に支障を来す可能性があるという程度のものです。(中略) 本件で住宅会社による建物建築に違法性までが認定される可能性は高くないでしょう」
「だからといって隣人との交渉も経ず強引に建物を建築してしまうと、隣人の反感を買ってしまい、建物建築・販売後の施主と隣人の関係にまで悪影響を及します。(中略) そうなれば、住宅会社の販売戦略や販売価格にも影響を与えかねません」といった解説も見られる。詳しくは下記関連リンクの記事から確認してほしい。
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<都市部では深刻な問題も>JQ1BWT澤田氏、ソーラー発電(太陽光発電)システムからのノイズ障害に関する情報を収集中
●関連リンク:太陽光発電事業者のための法律Q&A(日経テクノロジーオンライン)
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