★その3:新入社員に“アイコムのDNA”を!! 社内で行われている「アマチュア無線資格取得」の推進活動
その昔“アマチュア無線機器メーカー”というと、どの社も「無線や自作が大好き!」というハムが集合する企業だった。とあるメーカーでは社内の呼び出し放送を「VSさん、VSさん、1番にお電話です」「KPさん、お客様です」とサフィックスで行っていたり、就業規則に「会社所有のパーツを使って、個人のものを自作してはいけない」という禁止事項を盛り込んでいるところもあったという。
しかし最近は、アマチュア無線が大好きで入社するという新人は少なくなり、そのため「アマチュア無線とはどういう趣味か」「ハムの楽しさ」「ユーザーが無線機に求める性能や機能」などをしっかり伝えていくことが、どのメーカーでも大きな課題になっているようだ。
2016年12月、IC-7610の展示&プレ説明会の取材のため、アイコム東京ショールームを訪れたhamlife.jpのスタッフは、サービス受付窓口(土曜日のため休業)に見慣れないポスターが貼ってあることに気が付いた(矢印)。
そのポスターにはこう書かれている。
大志を抱く、新入社員諸君! まずは、HAMになろう!
例えば、車に乗れないトヨタ社員がトヨタで良い仕事ができるだろうか?
アイコムで扱うさまざまな通信機器は、モードや周波数などによって大きく特性が変わります。
アマチュア無線の免許があれば、幅広い周波数やモードを実際に体感できるので、通信機器メーカー社員として必須な知識が早く身につきます。
アイコムでのスキルアップの近道:アマチュア無線従事者免許は、国家試験または養成課程講習会で取ることができます。
問い合わせ先:アマチュア無線事業部
同社に取材したところ、これは「新入社員に無線の知識を付けてもらい、“アイコムのDNA”を継承していくため、まずアマチュア無線技士の資格取得を推奨する」ということで企画された「あくまで社内向けのポスター」だそうだ。
ちなみに同社は、取得した無線従事者資格(プロ、アマチュア)などに応じた特技手当の支給があるという。また「アマチュア無線の資格を取得したかどうかは、名札の色でわかるようになっており、“資格未取得”の若手には、先輩社員が手取り足取りアドバイスすることもあります」ということだ。新入社員には“ぜひ頑張って資格を取得し、ハムの楽しさを体験して欲しい!”と願わずにはいられない。
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