東海総合通信局は、アマチュア無線のクラブ局(社団局)のメンバー7人に対し、総務大臣の免許を受けずにアマチュア無線局を開設し運用した電波法第4条に違反する行為により、12日間の無線局の運用停止処分、および無線従事者の従事停止処分を行ったことを2017年1月4日に発表した。
東海総合通信局はhamlife.jpの取材に対して、「今回の電波法第4条の規定に違反する行為は、社団局の無線局免許状に記載されていた『免許の有効期間』を過ぎていたにもかかわらず、気づかすにメンバーがクラブ局のコールサインを用いて運用していた、いわゆる“局免切れ”の状態によるもの」だったと説明。
また「他局から当該クラブ局のコールサインの“局免切れ”を指摘され、違法行為をメンバー自らが東海総合通信局へ申告したことで発覚した」としている。
東海総合通信局が行った、行政処分の発表内容は以下のとおり。
総務省東海総合通信局は、電波法に違反し、アマチュア無線局を不法に開設し運用した無線従事者に対して、無線局の運用停止処分、および無線従事者の従事停止処分を行いました。
1.違反の概要
岐阜県美濃市のアマチュア無線クラブのメンバー(7人)が、総務大臣の免許を受けずにアマチュア無線局を開設し運用した。これらの行為は電波法第4条の規定に違反するものです。
2.行政処分の内容
対象者:岐阜県美濃市在住の男性(63歳)
処分内容:12日間のアマチュア無線局の運用停止処分及び無線従事者の従事停止処分(電波法第4条に違反)
対象者:岐阜県美濃市在住の男性(60歳)
処分内容:12日間のアマチュア無線局の運用停止処分及び無線従事者の従事停止処分(電波法第4条に違反)
対象者:岐阜県美濃市在住の男性(56歳)
処分内容:12日間のアマチュア無線局の運用停止処分及び無線従事者の従事停止処分(電波法第4条に違反)
対象者:岐阜県美濃市在住の男性(55歳)
処分内容:12日間のアマチュア無線局の運用停止処分及び無線従事者の従事停止処分(電波法第4条に違反)
対象者:岐阜県美濃市在住の男性(54歳)
処分内容:12日間のアマチュア無線局の運用停止処分及び無線従事者の従事停止処分(電波法第4条に違反)
対象者:岐阜県美濃市在住の男性(51歳)
処分内容:12日間のアマチュア無線局の運用停止処分及び無線従事者の従事停止処分(電波法第4条に違反)
対象者:岐阜県関市在住の女性 (35歳)
処分内容:12日間のアマチュア無線局の運用停止処分及び無線従事者の従事停止処分(電波法第4条に違反)
3.行政処分の根拠
無線局の運用停止処分は電波法第76条第1項に、無線従事者の従事停止処分は同法第79条第1項の規定に基づくものです。
参考(電波法抜粋)
第4条無線局を開設しようとする者は、総務大臣の免許を受けなければならない。(以下略)
第76条第1項総務大臣は、免許人等がこの法律、放送法若しくはこれらの法律に基づく命令又はこれらに基づく処分に違反したときは、3箇月以内の期間を定めて無線局の運用の停止を命じ、(中略)又は期間を定めて運用許容時間、周波数若しくは空中線電力を制限することができる。
第79条第1項総務大臣は、無線従事者が左の各号の一に該当するときは、その免許を取り消し、又は3箇月以内の期間を定めてその業務に従事することを停止することができる。
一 この法律若しくはこの法律に基づく命令又はこれらに基づく処分に違反したとき。
(以下略)
●【電波法80条報告書ひな形付き】総合通信局へ“違法運用”を通報するための「報告書」の書き方から提出先まで
●関連リンク:東海総合通信局 電波法違反の無線従事者に対する行政処分について(平成29年1月4日付)無線局の運用停止処分及び無線従事者の従事停止処分
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