アイコム株式会社は2017年3月16日、RFダイレクト・サンプリング方式を採用したHF/50MHz帯の固定型アマチュア無線用トランシーバー、「IC-7610」を正式発表した。同機種は昨年8月の「ハムフェア2016」で参考出品され、その後も同社イベントで開発中のモデルが展示されていたもの。希望小売価格は368,000円(税別)、発売開始は2017年5月を予定している。
同社がプレスリリースで発表した内容は下記の通り。なおIC-7610が105dBを達成したという“RMDR”とは、「受信回路のLOに付随するフェーズノイズにより近接する強入力信号からのブロッキングの影響で、受信感度がどの程度悪化するか」の指標で、数字が大きいほどブロッキングの影響が少ないことを示し、一般的にLOのフェーズノイズが小さいほど、この特性が優れているという。ちなみにIC-7300のRMDR代表値は97dB、同社フラッグシップ機のIC-7851は同110dBと公表されている。
★RFダイレクト・サンプリング方式を採用し、異なるバンド/異なるモードのデュアルワッチ機能を実現した本格派 HF/50MHz帯トランシーバー「IC-7610」新発売
・品名:HF+50MHz(SSB/CW/RTTY/PSK31・63/AM/FM)100Wトランシーバー(アマチュア無線用)
・型名:IC-7610
・希望小売価格:368,000円+税
・発売日:2017年5月 発売予定
・年間販売予定数:3,000台/年(国内/海外含む)
アイコム株式会社は、HF+50MHz帯の固定型アマチュア無線用トランシーバー「IC-7610」を2017年5月から発売いたします。
本機は信号処理にRFダイレクト・サンプリング方式を採用。アナログ信号を直接デジタル信号に変換し、FPGA内で処理することにより、送信フェーズノイズの向上や105dB(1kHz離調時)の優れたRMDRを実現しています。さらにメイン/サブ同一性能の独立した受信回路を2系統備えており、異なるバンド/異なるモードの2波同時受信を可能にしています。
高速で高分解能の性能を誇る、リアルタイムスペクトラムスコープも異なるバンド/異なるモードを監視できるデュアル表示が可能。さらに受信信号を時系列で表示するウォーターフォール表示機能も備えています。また、DIGI-SELユニットを、受信部のメイン側とサブ側のそれぞれに搭載。短波帯放送局からの強力な電波をシャットアウトします。そのほか、大型の7インチフルカラータッチパネルを採用して、各種設定情報の視認性の向上や直感的な操作を実現しています。
RFダイレクト・サンプリング方式を始めとする高い基本性能に加え、数々の新しい機能を備えた本機は、幅広いアマチュア無線ユーザーを魅了する本格派HFトランシーバーです。
◆おもな特長
・さらなる進化を遂げたRFダイレクト・サンプリング方式。
・優れたRMDR:105dBを実現。
・異なるバンド、異なるモードで同時に受信できるデュアルワッチ機能。
・強力な不要電波を排除するDIGI-SELユニットを受信部のメインとサブに搭載。
・高速なリアルタイムスペクトラムスコープとウォーターフォール表示機能を装備。
・7インチフルカラータッチパネルの採用により、抜群の操作性と視認性を実現。
なお、IC-7610は3月19日に東京・秋葉原で行われる「アイコムアマチュア無線フェスティバル in 秋葉原 2017」の会場でも展示され、同機種に関する講演も行われる予定だ(同社によると、当日行われるIC-7610に関する講演の撮影・録画・録音は全面禁止とのこと)。イベントの詳細は下記の記事を参照。
<無線機などが当たる“お楽しみ抽選会”あり>アイコム、3月19日(日)に「アイコムアマチュア無線フェスティバル in 秋葉原 2017」を開催!!
https://www.hamlife.jp/2017/03/08/icom-amafes-akihabara2017/
開発中のIC-7610の写真は下記の記事を参照。
<当日の講演内容と画像を掲載、動画もあり!!>アイコム本社イベントで展示された「IC-7610(動作サンプル機)」写真集
https://www.hamlife.jp/2016/12/11/ic7610-sample-photo-movie/
●関連リンク:RFダイレクト・サンプリング方式を採用し、異なるバンド/異なるモードのデュアルワッチ機能を実現した本格派 HF/50MHz帯トランシーバー IC-7610 新発売(アイコム プレスリリース)
【訂正とお詫び】本記事の初出時、IC-7610の発売時期について「5月末発売予定」
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