一般社団法人 日本アマチュア無線連盟(JARL)は2019年6月23日に東京都新宿区で「第8回定時社員総会」を開催する。これに先立ち5月10日にJARL社員有志17名が、同連盟会長である髙尾義則理事(JG1KTC)と、専務理事である日野岳 充理事(JE1KAB)の2名を解任することを第8回定時社員総会の議題にするように求める社員提案を提出した。5月18日に開催された理事会で審議の結果、議案自体は一般社団財団法に定める社員提案の条件を満たすことから定時社員総会に上程することが決定した。では有志17名が「解任」を求めている理由は何だろうか。一方解任を求められた当事者らはその理由についてどのように“反論”しているだろうか。
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<社員17名から出された「理事2名(会長、専務理事)解任」の総会提案を審議>JARL、第44回理事会報告を会員専用ページに掲載
JARL理事2名(会長、専務理事)の解任を求めている17名とその賛同者を加えた合計21名のJARL社員は、インターネット上で「2019年度JARL総会情報」というWebサイトを開設し、情報発信を行っている。サイト更新は非社員(JARL正員)で弁護士の7K1BIB 山内貴博氏が担当している。
同サイトによると社員有志17名は、髙尾会長と日野岳専務理事が「JARL会員、社員の意見はおろか、理事の意見すらまともに聞こうとせず、独善的な団体運営を行っていることこそが、JARL健全化の障害となっており、極めて大きな問題である」と考え、両名の解任を求める「社員提案権行使書」を連名で提出したという。
さらに議決権を有するすべてのJARL社員(現在129名)へ手紙を送り、今回の提案を行った理由を説明し理解を求めると共に、6月23日に行われる社員総会では「第1号議題(2018年度決算の件)」には反対票を投じ、「第2号議題(理事解任の件)」には賛成票を投じるように求め、この行動への賛同者を募っている(6月4日現在で4名の賛同者があり、有志の総数は21名となっている)。これらの内容は「2019年度JARL総会情報」のWebサイトで閲覧することが可能だ。
また、第1号議題(決算案)が否決され、第2号議題(理事2名の解任)が可決した後の構想についてもサイト内で説明している。ちなみに議案の可決にはJARL社員(現在129名)のうち、当日出席した者の過半数の賛成が必要になる。
一方のJARL側だが、5月18日に開催された理事会で「理事解任の件」を第8回定時社員総会の議題とすることを決定後、5月末に全社員へ「第8回定時社員総会招集通知」を郵送した。この中に髙尾会長、森田副会長、原副会長、日野岳専務理事の4名が連名で作成した「社員の皆様へ」と題した書面が同封されている(※本記事の末尾に追記あり)。
ではまず、社員有志17名からJARLへ提出された、理事2名の解任を求める「社員提案権行使書」の全文を紹介しよう。続いて次ページでは、会長・副会長・専務理事の連名で全社員へ送られた「社員提案に対する反対意見について」の全文を紹介する。hamlife.jpでは、6月23日に開催される「第8回定時社員総会」の会場で取材を行い、その速報を行う予定だ。
◆社員有志17名からJARLへ提出された、2名の理事解任を求める「社員提案権行使書」の全文
会長・副会長・専務理事の連名で全社員に送られた「社員提案に対する反対意見について」の全文は次ページに掲載
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