台風災害から2週間たったフィリピンでは、まだアマチュア無線が大きな役割を果たしている。台風30号が11月8日に大きな被害をフィリピン中部に与えた後も、フィリピンアマチュア無線連盟(PARA)によって運営されるHam Emergency Radio Operations (HERO)の需要は減っていない。
PARAの Ramon Anquilan(DU1UGZ)は、一部でモバイルラジオサービスが始まったが、まだそれは部分的で頼りない。今も多国籍のトラックが救援物資や人員を輸送している状況と語る。
ロハス市パナイ島のHERO局、DV6ILAとDW6WAVは国連国際人道システム(OCHA)の電撃訪問をうけたという。ロハス市は一部商店や銀行中心に電力供給が部分的に復旧したが、ほとんどの住宅はいまだ停電中であり、ハムのトランシーバーはコミュニケ-ションの第2の手段としてCivil Defenseのオフィスに提供されている。
レイテ島サマル地区ではドン・ボスコ工業短大のDX1DBTが学生スタッフを置き、HERO局DV5POにディーゼル発電機用燃料を供給している。学生たちは近隣の町にHFステーションを建てたり、発電用ソーラーパネルを設置したりと活躍している。
Jerick Silva(DV5JMS)によると、タクロバン地区では7.095MHzは主に軍が使用しており、使っていない時に彼らが使用しているという。今もこの周波数は首都マニラでCivil Defense本部がモニターしているという。
HEROは他の島や町へコミュニケータとしてだけでなく、病院の支援や住宅修理など、支援の手を拡大している。
(ARRLニュース 11月26日 ※許可を得て翻訳転載/(C)ARRL)
●関連リンク:「Amateur Radio Remains a Communication Mainstay in Storm-Stricken Philippines」ARRL NEWS
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