今週2月25日、国際宇宙ステーション(ISS)CubeSatが放出される予定だ。しかし、アマチュア無線衛星はそこに含まれておらず、放出は今週後半になるかもしれない。NASAによると、ISSの若田光一宇宙飛行士(KC5ZTA)が先週、米国ナノラックス社のCubeSat(小型実験衛星)の2回目の放出の準備を行った。
若田宇宙飛行士は、ISS実験棟「きぼう」のエアロックの内側ドアを開け、アーム先端取付型実験プラットフォーム(Multi-Purpose Experiment Platform: MPEP)から空になった衛星放出機構を取り外し、CubeSatを搭載した衛星放出機構をMPEPに取り付けた、とNASAが発表した。MPEPは「きぼう」のエアロックを通して船外に出され、ロボットアームがそれを掴んで超小型衛星の放出方向へ移動させる計画である。米国ナノラックス社がNASAとの契約で衛星放出サービスを供給している。
1ダースもの小型実験衛星が2月25日には軌道にのると予想される。4つのアマチュア無線用小型衛星(LituanicaSat-1、LitSat-1、ArduSat-2、UAPSat-1)は2月28日に、915MHzのSkyCubeと共に放出されるかもしれない。この放出はライブストリーミングで中継される。なお、AMSAT-UK(英国)は2月5日にISSに送られたもう1つのアマチュア無線衛星「Chasqui 1」も2月28日に放出されるかどうかは未確定と述べている。
LituanicaSAT-1は、FMトランスポンダー(アップリンク145.950 MHz / ダウンリンク435.180MHz)と、AX.25 トランスポンダー(アップリンク145.850MHz / ダウンリンク437.550MHz)を搭載。CWビーコンは437.275MHz。
LitSat-1は、SSBトランスポンダー(アップリンク435.180MHz / ダウンリンク145.950MHz)で、AX.25パケットトランスポンダー(アップリンク437.550 MHz / ダウンリンク145.850 MHz)もある。
ArduSat-2 は9.6 MSK CCSDS データを437MHzで送信してくる。 UAPSATは、AX.25パケットトランスポンダー(アップリンク145.980MHz / ダウンリンク437.385MHz)。Chasqui 1はAX25パケットフォーマットデータを437.250MHzで送信する予定だ。
またAMSAT-UKは、ISSからのCubeSat放出に加え、7つの日本のアマチュア無線衛星が2月27日1807UTCに打ち上げ予定だと報告した。
一方、ISS ARISSプロジェクト(EU)のハムビデオシステムは、3月2回目の週末以前には進まない。ISS上での宇宙飛行士のミッションリストでは、アマチュア無線活動のプライオリティは低いためである。 (ARRLニュース 2月24日 ※許可を得て翻訳転載/(C)ARRL )
●関連リンク:
・「More CubeSats Expected to Deploy from ISS This Week」ARRL NEWS
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