各社から発売されている351MHz帯デジタル簡易無線機(登録局)の中でも、デジタル通信特有の“遅延”が少ないことで人気の高いJVCケンウッド製のモデル。これまではハンディタイプしかラインアップされていなかったが、3月4日ついに同社初のモービルタイプとして「TMZ-D504」が発表された。価格はオープン、3月下旬から発売される。
2008年に制度化された「351MHz帯デジタル簡易無線(登録局)」は、最大5W出力で長距離通信も可能でありながら、資格不要でビジネスからホビーユースまで誰でも使える(総務省への登録手続きが必要)ことで人気が高まりつつある。すでに各社からデジ簡対応のモデルが続々登場している。
株式会社JVCケンウッドは3月4日、同社初となるモービル型の351MHz帯デジタル簡易無線機「TMZ-D504」を発売すると発表した。併せて、ベース用スピーカー付電源「KBS-1」、ベース用スタンドマイクロフォン「KMC-53」などオプションも発売される。
(3月8日追記:一部のアマチュア無線ショップで同製品の予約が始まったが、販売価格は5%消費税込みで7万円前後に設定されている模様)
●モービル型351MHz帯デジタル簡易無線機(登録局)「TMZ-D504」の主な特長
・デジタル無線機ならではの高い通話品質を実現
デジタル無線機には、アナログ無線機特有の残留ノイズがないため、クリアな音声での通話が可能。
・ハイパワーの送信出力5Wに対応
5Wまでの送信出力に対応し、特定小電力トランシーバーでは困難であった車載運用や通話エリアの拡大を実現。また、基地局を設置しアンテナを高くすることで、さらに通話エリアの拡大が可能となる。
・同社独自のDSPを搭載し、音声を高音質化するとともに遅延を最小限に抑制
オーディオメーカーとしての技術力を生かし、より一層の高音質設計にこだわり、AMBE+2ボコーダーを採用したDSPを搭載。また、DSP内部処理の最適化により、デジタル音声特有の「遅延」を最小限に抑制している。
・16bit(32,767通り)のデジタル暗号処理で、第三者に通話が聞き取られない秘話機能
・用途に合わせ、個別、グループ、一斉から選択して通話相手を呼出しできるセレコール機能
・車載、携帯型無線機の基地局として、専用電源とフレキシブル型スタンドマイクロホン(ともにオプション)に対応
・511通りの「ユーザーコード通信」に対応
・相手が通信圏内にあるかどうかを確認できるコネクトアンサー機能
・漢字表示対応、バックライト付きドットマトリックスLCD表示
・緊急時に威力を発揮するエマージェンシー機能
・登録申請書類一式付属
・RoHS指令対応
●「TMZ-D504」の主な定格
・用途:簡易無線機(登録局対応)
・型番:TMZ-D504
・電波型式:F1C/F1D/F1E/F1F
・変調方式:4値FSKデジタル
・周波数範囲:許可された30波(351MHz帯)
・電源電圧:DC13.8V±10%/DC26.4V±10%(マイナス接地)
・寸法と質量:( )内は突起物を含む
幅120.0×高さ25.0(26.5)×奥行150.4(152.7)mm/611g
・送信出力:1W/5W
・用温度範囲:-20~60℃
・アンテナ接栓:M型
・付属品:スピーカーマイクロホン、ワンタッチ式車載アングル、マイクフック、取り い説明書、登録申請書類一式
●関連リンク:登録局対応 車載型UHFデジタル簡易無線機「TMZ-D504」を新発売(JVCケンウッド)
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