アマチュア無線技士の資格を持つ芸能人・有名人は数々いるが、タモリ(森田一義氏)はその代表格かもしれない。彼が芸能界入りしてから2年目の1978年、個人コール「JA6CSH」で50MHz帯にオンエアーしたときのQSLカードが見つかった。完全手書きでコールサインと共にサインと似顔絵が描かれている“超お宝級”の一枚だ。惜しまれつつ最終回を迎えたテレビ番組「笑っていいとも!」がスタートする4年前のことである。

個人コールのJA6CSHと共に、“タモリ”でもなく、本名の“森田一義”でもなく、「タモリ一義」と書かれた直筆サインと、当時のビジュアルを模した似顔絵が描かれている。本人による完全手書きのQSLカード(※提供者からの要請で背景に画像処理を施してあります)

データ欄には「宮崎行 日本カーフェリー船上」と書かれ、Rmaks欄には「FB QSO ヘラマンタ」という書き込みが…。「ヘラマンタ」とはハナモゲラ語!? なかなかの達筆だ(※提供者からの要請で背景に画像処理を施してあります)
1982(昭和57)年10月4日からスタートしたお昼のバラエティー番組、フジテレビ系「森田一義アワー 笑っていいとも!」。タモリのマルチタレントぶりがわかる人気テレビ番組だったが、3月31日のお昼、惜しまれつつ8054回目となった最終回で32年間の幕を閉じた。
タモリこと森田一義氏は、「JA6CSH」のコールサインを持つ(持っていた)アマチュア無線家としても有名で、既報(1月18日記事)のとおり、テレビ朝日系の人気深夜番組「タモリ倶楽部」では、「CQ CQ DE JA6CSH」と、華麗なキーさばきを私たちに見せてくれたこともあった。
残念なことに、現在JA6CSHのコールサインは失効状態。現状ではこのコールサインを使ってオンエアーすることができない(総務省の無線局等情報検索で確認した限り、他者への再割り当てもないように見受けられる)。
今回、「笑っていいとも!」がスタートする4年前の1978年、宮崎行きの日本カーフェリーの船上から50MHz帯でオンエアーしたときのQSLカードが見つかった。自局コールサインの後ろには「/MM(Marintime Mobile)」と書き込まれている。記載されている無線機は、トリオの50MHz帯オールモード機「TS-600」、アンテナはダイポールという。かさばる設備だが、森田氏自身が持ち込んで設置したものだろうか?
QSLカードは、当時市販されていたアド・カラー製の無地タイプ。3色のマジックを使い分け、コールサインと共に“タモリ”でもなく、“森田一義”でもなく「タモリ一義」とサインし、当時のヘアースタイルだった真ん中分け&片目眼帯の似顔絵が描かれているという、完全手書きのQSLカードだ。
またリマークス欄には「FB QSO ヘラマンタ」という書き込みが…。「ヘラマンタ」とはハナモゲラ語だろうか!? タモリにとっては、学生時代に資格を取得したアマチュア無線を、まだ楽しむ余裕のあった時代だったということか。とにかく、今となっては超お宝モノのQSLカードに間違いないだろう。
【募集! 有名人&著名人ハムのQSLカードを見せてください】
アマチュア無線技士の資格を持つ芸能人、有名人は多い。親がハムだったり、兄弟がハムだったり、単純に趣味で…と、理由はさまざまだが、テレビでよく見る人物が実はアマチュア無線技士の有資格者だったりするのは楽しい。
歌手の今井美樹(JE6FCM)は、実家が電気店を営んでいたことからハムの免許を取得したらしい。えなりかずき(7L4UPM)は両親共々アクティブなハムで、小学生のころに資格を取得。さらに大村 崑(JH3AHQ)、サンプラザ中野くん(JI1SYF)、辻仁成(JA8PGZ)、優木まおみ(JM6CRT)などもハムだ。また芸能界以外ではマンガ家のさくらももこ氏(JI2EIT)、NHK解説委員長の柳澤秀夫氏(JA7JJN)、SF作家の野尻抱介氏(JQ2OYC)などもいる。また国会議員や県知事などにも多数のアマチュア無線家が存在するようだ。
ぜひ、有名人、著名人のアマチュア無線家のQSLカードをお持ちなら、hamlife.jpでご紹介いただきたい。もちろん、ご本人や所属事務所からの連絡も歓迎だ。連絡は電子メールで、メールアドレスは「joho@hamlife.jp」へ。
●関連リンク:
・マリンエキスプレス(ウィキペディア) ※前身は日本カー・フェリー/1965年~1990年
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