1週間ほど前から、ハローワークインターネットサービスに掲載された一般財団法人 防衛弘済会による「東京都小笠原村・硫黄島（いおうとう）」への調理師求人記事がアマチュア無線家の間で話題となっている。一般人が訪れることは不可能な硫黄島（GL：QL04PS）に勤務でき、しかも「南鳥島への応援勤務あり」ということで、憧れの（?）珍エンティティー「JD1/M」からのQRVにも期待が持てる!!…ということらしい。
東京都小笠原村の「硫黄島（いおうとう）」。一般住民はおらず海上自衛隊と航空自衛隊の隊員が常駐している（ウィキペディアより）
話題となった求人は、ハローワークインターネットサービスに掲載された次のようなものだ。
・事業所名：一般財団法人 防衛弘済会
・職種：自衛隊員食堂の調理業務／硫黄島
・就業形態：フルタイム 請負
・雇用期間：平成26年10月1日～平成27年3月31日
・契約更新の可能性の有無：あり（原則更新）
・年齢：不問
・就業時間：
1）05:00～07:30
2）10:30～13:00
3）15:30～18:30
・休憩時間：60分
・賃金：基本給又は時間額＋離島手当 223,000円～225,000円
・休日：週休二日（毎週）1年間の変形労働時間制
1日実働8H、休日は月7日のシフト制
年4回、3か月に1回6日の特別休暇付与 （帰省あり）
・入居可能住宅：単身用あり
・仕事の内容：
1．硫黄島隊員食堂での調理作業
2．週1回4H程度倉庫内の搬入業務あり
3．立地、環境等ハードな面もあり、体力を要します
4．集団給食調理経験者歓迎
※「南鳥島」応援勤務があります
※リゾート気分で渡島しますと勤務に耐えられませんので理解してください
・必要な経験等：大量給食調理経験
・必要な免許・資格：調理師免許
・求人条件にかかる特記事項：
採用内定後身体検査要
採用内定後赴任手続のため約２ヶ月の待機期間有（無給）
入間基地から自衛隊機で赴任（無料）
現地通信手段は公衆電話か手紙（携帯／インターネット不可）
※宿舎（個室）制服、水道光熱費は無償貸与です。
ハローワークインターネットサービスに掲載された、一般財団法人 防衛弘済会による求人
この求人の話題がTwitterやSNSで広まると、アマチュア無線家たちは「余暇にアマチュア無線が運用できる可能性はあるな」「変則（3分割）の勤務時間がDXサービスに向いているかも」「硫黄島だけでなく、南鳥島にも行けるのか。これから調理師の免許を取ってくる!!」といった感想でひとしきり盛り上がった。
約340万人いるアマチュア無線の有資格者の中には、きっと「大量給食調理経験のある調理師」の方もいるだろう。資格と技能を活かしながら趣味を楽しむため、この求人を検討してみてはいかがだろうか（注：現地でアマチュア無線局の運用が出来るかはあくまで未確認）。
★調理師でなくても行けそうな「謎の求人」を発見!?
諦めきれない（?）hamlife.jpスタッフが、ハローワークインターネットサービスで「東京都小笠原村」の求人を検索していたところ、こんなものを発見した。一部のみ抜粋する。
・職種：居住施設の維持管理
・就業場所：東京都小笠原村
・仕事の内容：
＜請負先での業務＞
島内宿舎施設の維持管理
島内宿舎施設の清掃、シーツかえ
施設内の電球等の点検業務
・学歴：不問
・必要な経験等：不問
・必要な免許資格：普通自動車免許（AT限定不可）
・求人条件にかかる特記事項／備考：
島への移動の費用は会社負担
採用決定後、現場に入れるまでに1か月程度かかります（乗船には資格審査があります）
日本国籍の方のみ応募可
就業場所の詳細は面接時にご説明いたします
亜熱帯地域における土木作業であり、島には医療機関がありません
ハローワークインターネットサービスに掲載された求人より。勤務地は明記されていないが、興味をそそる雰囲気がある
この求人、「日本国籍の者」しか応募できず、「乗船に資格審査」があり、職場は「亜熱帯地域の島」で「医療機関がない」という内容から、東京都小笠原村でも父島や母島での勤務ではなさそうで興味をそそられる。
調べてみたところ、求人をハローワークに出した事業所は、海上自衛隊厚木航空基地の｢硫黄島 NLP施設維持管理業務」という公開入札案件を落札した企業であることがわかった。業務内容に記載されていた「施設内の電球等の点検業務」とは、夜間も訓練を行う滑走路の照明のことなのだろうか。もしかしたらこの求人、貴局も硫黄島で勤務できるチャンスなのかもしれない!?
●関連リンク： 東京都小笠原村の求人（ハローワークインターネットサービス）
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