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<個人でも開業可、指導員数は各エリア2名に緩和>総務省、「アマチュア局の無線設備の保証に関する要領」を改定し発表

総務省は「アマチュア局の無線設備の保証に関する要領」を改定し、7月28日に電波利用ホームページで発表した。これはさる7月23日に「アマチュア局の保証を行う者」の告示を改正したことを受け、実際に企業(個人開業も可能)がアマチュア局の保証業務を開始する場合の手続き方法や、必要となる資格や機器、実地調査を行う指導員数などの詳細を定めたものだ。

 

 7月23日に官報に掲載された総務省告示により、アマチュア局の保証業務は「株式会社や有限会社のみ」という制限が撤廃され、「総務大臣が別に定めるところにより公示する者」へと緩和された。これにより今後は、いわゆる社団法人や財団法人、個人などでもアマチュア局の保証業務が行えることになった。
 総務省はこれに合わせて、実際に保証業務を行える企業や団体、個人の要件や手続き方法などを定めた「アマチュア局の無線設備の保証に関する要領」を改定し、7月28日に電波利用ホームページ上で発表した

 

総務省が発表した「アマチュア局の無線設備の保証に関する要領」より

総務省が発表した「アマチュア局の無線設備の保証に関する要領」より

 公表された要領の中から、注目すべき記述を紹介しよう。

★結局「メーカーや販売店関連会社」は保証業務に参入できない!?

 第2章「保証の業務を行おうとする者の手続」の中に、必要な書類として「アマチュア無線用機器の製造業者及び販売業者、又はこれらの者がその役員の3分の1以上若しくは議決権の3分の1以上を占めるものでないことを証する書類(保証の業務を行おうとする者が個人の場合を除く)」というものがある。
 これは従来の「アマチュア局の無線設備の保証に関する要領」にもある項目だ。つまり今回の告示改正後も、結局はアマチュア無線機器メーカーや販売店の関連企業による保証業務を認めていないことが読み取れる。

 

★保証を受けたアマチュア局に「調査報告書」の提出を義務づけ

 保証を受けたアマチュア局は、「放送の受信障害等に関する事項」と「その他技術基準の維持に関して必要な事項」の調査報告を、保証会社に提出することが第10条の3項で明文化された。

 

★配置する指導員の数を「都道府県ごとに2名以上」から「エリアごとに2名以上」に緩和

 保証を受けたアマチュア局から、上記の調査報告書が未提出の場合や、実際に受信障害が発生している場合などには、保証会社の「指導員」が実地調査と指導に行くことはこれまでも規定されていたが、必要な指導員の数を、従来は「都道府県ごとに2名以上」としていたものを「総合通信局及び沖縄総合通信事務所の管轄区域ごとに2名以上」と大幅緩和している(第3条2項(7)に記載)。

 

★TSSには6か月間の経過措置

 この要領は告示改正と合わせて7月23日から実施されたが、付則2で「この要領施行の際、現に保証の業務を行っている者については、この要領施行の日から起算して6月を経過する日までは、なお従前の例によることができる」とし、事実上TSSに経過措置を認めている。

 

 

●関連リンク:
・アマチュア局の無線設備の保証に関する要領(PDF形式)
・アマチュア局の無線設備の保証に関する要領(総務省 電波利用ホームページ)
・TSSの法的位置づけ【記事内に旧・実施要領のテキストあり】(JJ1WTL本林氏のブログ CIC)

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