一般財団法人 日本アマチュア無線振興協会(JARD)は、先の総務省公示に基づき、きょう11月10日から「アマチュア局の保証業務」を開始すると発表。Webサイトに料金体系や受付方法などを掲示した。注目される「保証料」は“保証を受ける無線機の数”によって異なり、無線局の免許申請(開設)の場合、1台のみなら4,000円と競合するTSS株式会社よりも安いが、1台を超え5台までが6,000円、5台超えが8,000円と段階的に値上がりする。また変更申請の場合、1台のみは3,000円でTSSと同額だが、1台を超えると5,000円になる。
総務省は2014年7月に「アマチュア局の保証業務」に関連した告示を改正し、アマチュア局の無線設備の保証業務(保証認定)を行える者の制限を緩和した。これを受けてJARDは保証業務への再参入を正式表明し準備を進め、11月4日の総務省公示で「アマチュア局の保証の業務を行う者」として正式に認められた。
公示による「保証の業務の開始の日」と定められた11月10日、JARDは公式Webサイトで、保証業務を本日から開始することを発表し、料金や申し込み方法、書類の書き方などの詳細なガイドを掲載した。
それによると、JARDの保証業務は、従来から事務所や養成課程講習会の教室(JARDハム教室)として利用している、東京都豊島区巣鴨の共同計画ビル内に「保証業務センター」を設置して実施する。
★JARD保証業務センターについて
営業時間:平日09:30~18:00(祝日・年末年始を除く)
所在地:170-8088 東京都豊島区巣鴨3-36-6 共同計画ビル7階
電話番号:03-3910-7263
FAX:03-3910-2800
メール:hosho@jard.or.jp
ところでアマチュア無線家にとって、もっとも注目されるのは保証を受ける場合の料金体系だろう。JARDは「保証を受ける送信機の台数により保証料が異なります」と案内している。具体的には次のとおりだ(ブースター等を接続しない技適機種のみ場合、その送信機は保証を受ける必要がなく、台数にはカウントされない)。
★無線局の免許申請(開設)の場合
・1台のみ:4,000円(税込)
・1台を超え5台まで:6,000円(税込)
・5台超え:8,000円(税込)
注:同一の出願者で、過去2年以内に保証を受けた送信機と同一の送信機で保証を受けようとする場合は、総数から除いてください。ただし最低の台数は1台とします。
★変更の場合
・1台のみ:3,000円(税込)
・1台超え:5,000円(税込)
★設置場所変更の場合
・台数に関係なく1件:2,500円(税込)
注:同時に無線設備を変更しようとする場合は、「変更の場合」の保証料のみとなります。
ちなみに2001年から現在までアマチュア局の保証業務を行っているTSS株式会社の場合、台数に関係なく「開局:4,800円、変更:3,000円(いずれも税込み)」となっている。
すなわち、開局時に送信機1台だけの保証を受けるなら、JARDはTSSより800円安いが、それ以上の台数になると1,200円~3,200円高くなってしまう。また変更時は送信機1台だけ保証を受けるならTSSと同額だが、それ以上は2,000円高くなる。
なお、公表された資料には「保証の審査に要する期間」についての説明がない。JARDは近く、関係者向けに保証業務開始に関する「発表会」を行う予定なので、そこで詳細が明らかとなり、TSS株式会社の保証業務との違いがより明確になることを期待したい。hamlife.jpでは今後もこの件を紹介していく予定だ。
●関連リンク:
・アマチュア局保証業務のご案内(JARD)
・JARDホームページ
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