海上保安庁は昨年8月、ロランC局として日本でただ1局運用を続けてきた沖縄県国頭郡東村の「慶佐次(げさし)ロランC局」(周波数100kHz、空中線電力1500kW)を2015年2月1日午前9時をもって廃止することを発表したが、この廃止当日、同局が“最後の一般公開”を行うことがわかった。
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<ロランC局の写真も掲載>海上保安庁、日本最後の「ロランC局」を2015年2月1日で廃止
https://www.hamlife.jp/2014/08/17/kaiho-loranc-haishi/
ロランCは複数の送信局が同じ周波数で同期発射する信号の「到達時間差」を応用した電波航法システム。長波の100kHzを使用し数メガワットの高出力でパルス波(20k0P0N)を発射するもので、日本周辺の約2,000kmの範囲をカバーし、約500mの測位精度で自船の位置を得ることができた。
過去には東京都の新島、硫黄島、南鳥島、北海道の十勝太にも送信局が設けられていたが、GPSの普及と共に順次廃止され、日本では沖縄県国頭郡東村の「慶佐次ロランC局」がただ1局残るのみとなった。
海上保安庁は昨年8月、その慶佐次ロランC局を2015年2月1日午前9時で停波・廃止とすることを発表したが、このほど廃止当日の2月1日(日)に「最後の施設一般公開」を行うことが明らかになった。
当日は朝9時の停波をはさむ形で関係者による「廃局記念式典」が行われ、その後10時から14時まで敷地や局舎の一般公開が実施される。入場は無料で事前の申し込みは不要という。同局の住所は沖縄県国頭郡東村慶佐次501-1。
【1月15日追記】中城海上保安本部は1月14日、Webサイトに同ロラン局の廃止と最後の一般公開の情報をPDFで告知した。詳細は下記関連リンクを参照のこと。
管轄する中城海上保安部によると、2月1日以降は施設の解体工事が始まり、高さ193mの鉄塔を含むアンテナも3月末に撤去される予定という。ちなみに北海道にあった十勝太ロランC局のアンテナは、下記動画のように「爆破切断」が行われた。
ロランC局の巨大な設備を見ることができる日本最後のチャンスだ。“避寒”を兼ねて2月1日は沖縄に行くというのはいかがだろう?
同施設の位置は下記のGoogleマップで確認してほしい。ズームインしていくと巨大な鉄塔が上空からもハッキリ確認できる。
※hamlife.jpでは、当日現地で撮影した写真や動画の投稿をお待ちしています。
●関連リンク:
・慶佐次ロランC局の閉局について 一般公開案内 (中城海上保安部 PDF)
・慶佐次ロランC局の廃止について(海上保安庁 PDF)
・慶佐次ロランC局(海上保安庁 第11管区海上保安本部)
・ロランC(海上保安庁)
・ロラン(ウィキペディア)
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