＜月刊「ラジコン技術」の誌面で紹介＞アマチュアバンド5.6GHz帯を映像モニター用として利用する、最先端の“空撮”とは!?

ラジコンによるマルチコプターとGoProなどを組み合わせた“空撮”が話題になっている。そこで、上空で撮影した映像をリアルタイムでモニターするシステムに、アマチュアバンドの5.6GHz帯を合法的にモニター用として使う「5.6GHz FPV（First Person Viewing）」が愛好者の間で注目を集めているのだ。無線操縦模型の月刊誌として著名な電波実験社の「ラジコン技術」2015年2月号（毎月10日発行）の誌面では、「映像を電波で飛ばして空撮を楽しむクラブ」が紹介され、FPVも登場するなど人気の高さを裏付ける内容となっている。

「ラジコン技術」2015年2月号。ラジコンの飛行機（ヘリコプター）に、小型（ムービー）カメラを付けて“空撮”を楽しむ記事を扱っている。表紙は実機の1/3サイズと超デカい、岩手医科大学付属病院仕様の「ユーロコプターEC-125」のラジコンヘリ

「ラジコン技術」2015年2月号の誌面で紹介されている「FPV」関係の記事。65分にも及ぶ「RC航空ページェント」のイベントの様子を記録したDVDが付録で付いている

「FPV（First Person Viewing）」とは、“飛行機の視点での映像”という意味として使われている。すなわち、飛行機の視点で映像を見ながら飛行するということ。

「マルチコプター」や「ドローン」と呼ばれるラジコンの飛行機（ヘリコプター）に、小型（ムービー）カメラを付けて空撮を楽しむことが流行し始めている。今までは商業レベルだったものが、マルチコプター自体がおもちゃ感覚で安価になったり、取り付ける小型ムービーカメラ（ウェアラブルカメラ・カムコーダ）も「GoPro」などの普及で、趣味で楽しむ人たちが増えている。

　海外ではマルチコプターにカメラと映像を送る送信機を搭載し、数km先からでもリアルタイムに送られてくる映像を確認しながらラジコンを操縦することができるのだが、これらの機材を日本国内に持ち込んで使うと、電波法に触れるため使用できない。

　そこで愛好者の間で注目を集めたのが、第4級アマチュア無線技士の資格があれば楽しめるアマチュアバンドの5.6GHz帯を使った「ATV（アマチュア無線テレビジョン）」だった。ATVで上空から映像を交信相手局に送信すれば、ある程度遠くでもクリアに伝達できるというわけだ。

　月刊「ラジコン技術」2015年2月号の誌面では、「5.6GHz FPV機器はアマチュア無線免許で使用できる」というタイトルで、免許を受けて映像を電波で飛ばし空撮を楽しむクラブを取材し、その概要を紹介している。

　さらにいくつかのコーナーに分け、航空イベントやマルチコプター初心者向けセミナーの様子、実際の撮影方法など話題の「FPV」が載っている。次号からは連載で、「5.6GHz帯機器と免許の取り方」など紹介し、免許申請や実際の運用の注意点なども紹介していく予定という。