A4サイズが目安で、厚さ1cm以内、1kgまでは全国一律82円、厚さ2cm以内は全国一律164円という激安価格で送れる、ヤマト運輸が提供する「クロネコメール便」(2014年4月8日記事)。安価で転送QSLカードをJARLビューローに送る手段として利用者も多いが、このサービスが2015年3月31日の受付分で廃止すると、ヤマトホールディングス(ヤマト運輸)が1月22日に発表した。「信書は送れない(転送QSLカードはOK)」というルールの認知が低く、荷物を預かった運送事業者だけでなく、送った者も罰せられる可能性を避けるためだと同社では説明している。
転送QSLカードを島根県にある一般社団法人 日本アマチュア無線連盟(JARL)のQSLビューローへ送る場合、枚数によってヤマト運輸が提供する「クロネコメール便」を利用するアマチュア無線家も多いだろう。
QSLカードの紙質(厚み)によって違うが、A4サイズで厚さ1cm以内を目安にすると、140~200枚を82円、厚さ2cm以内なら280~400枚を164円で送れる計算になるからだ。
1月22日、この「クロネコメール便」のサービスを廃止するという発表を、ヤマトホールディングス(ヤマト運輸)が行った。同社は、「信書の定義がお客さまに分かりにくいにも関わらず、信書をメール便で送ると、荷物を預かった運送事業者だけでなく、送ったお客さままでもが罰せられることが法律に定められています」「信書を送ってしまっても、送ったお客さまではなく受け付けた運送事業者のみが罪に問われる基準にすべきであると訴えてきました。しかしながら、結局、当社の主張は受け入れられず、依然お客さまのリスクをふせぐことができない状態となっております」として、サービスの廃止を決定したと説明している。
同社では代替サービスとして、「4月1日より、“小さな荷物”を安心で手軽にご利用いただける宅急便のサービスを拡充いたします」と、新サービスを提供するいう。しかしその価格や条件面などから、転送用QSLカードを安価にビューローに送り込む手段にはならない公算が高い。「今できることは、たまっているQSLカードは3月31日直前にメール便でビューローに発送する自衛策だけか」という声もアマチュア無線家の間からあがっている。
またJARLビューローから各会員に向けたQSLカード発送も、一部で経費節減のためクロネコメール便が使用されているが、これも4月以降はなんらかの見直しが迫られることになると思われる。
メール便廃止について詳しくは下記関連リンクから確認してほしい。
●【消費税率8%改訂版】<豆知識>レターパックよりお得! JARLビューローに転送QSLを送るなら全国一律82円の「ヤマトメール便」はいかが?
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