世界で唯一稼働する旧式のアレキサンダーソン高周波発電機を備えた、スウェーデンの世界遺産「グリムトン長波海岸局」(通称:ヴァールベリの無線局、コールサイン:SAQ)が、2月13日(金)の「ユネスコ世界ラジオデー」に超長波の17.2kHzでオンエアーする。同局は14:30UTCにチューニングを開始、15:00UTCにメッセージを送信する予定だ。さらに敷地内からは記念コールサインのアマチュア局「7S6WRD」の運用も行われる。
SAQには1920年代に製造された、旧式のアレキサンダーソン高周波発電機が設置され、かつては大西洋横断の無線通信に利用されてきた。現在では博物館的価値の骨董品となり、特別なイベント時に稼働するのみだ。
敷地内にはSAQの150フィート(約45.72m)の腕木による400フィート(約121.92m)以上の6基のタワーにはマルチ・ワイヤー・アンテナが展開されているが、実際の信号は、バーチカル・ワイヤー(それぞれ塔から1つ)から発信される。
2月13日に送信されるメッセージは「平和」をテーマにしたもの。「平和を呼ぶヴァールベリ」プロジェクトを通して、スウェーデンのヴァールベリ市民によってまとめられたものという。
同局はQSLカード(ベリカード)など受信証の発行は行っていないが、リスナーからの簡潔な受信報告はEメールで受け入れている。
なお、グリムトン長波海岸局の敷地内にあるアマチュア無線局「SK6SAQ」は、世界ラジオデーを記念して、特別コールサイン「7S6WRD」(World Radio Day)を使用し、7.035MHzと14.035MHzのCW、3.755MHzのSSBで運用を行う予定だ。QSLカードはスウェーデンのビューロー経由で発行される。(ARRLニュース 2月8日より抄訳 ※許可を得て翻訳転載/(C)ARRL )
●関連リンク:
・Alexanderson Alternator Station SAQ to Transmit on World Radio Day, Febuary 13 (ARRL NEWS)
・Radiostation Grimeton SAQ(スウェーデン語・英語)
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