従来150MHz帯のアナログ波で運用されていた日本の消防・救急無線は、一部を除き2016年5月31日までに260MHz帯のデジタル波を使用する新システムへ移行した。そのデジタル消防・救急無線のトランシーバーと受信機（受令機）は消防官署の関係者のみが入手可能で、1台ずつ厳重に管理されていると言われている。ところが先日、そのデジタル消防無線受令機がヤフオクに一時登場したという。出品は６時間後に取り下げられたが、その顛末をブログ「うぷろだ・どっと・いんふぉ」が伝え話題となっている。
ヤフオクに出品されたアルインコ製のデジタル消防救急無線受令機「DJ-XF7」
150MHz帯のアナログFMで消防救急業務に割り当てられていた周波数は、2016年5月31日に一部を除いて完全停波し、260MHz帯デジタル波を使用する新システムに移行を完了した（5月31日記事）。これまで広帯域受信機などで簡単に聞けた消防救急無線も、460MHz帯にアナログ波で残った署活系無線などを除き受信が不可能になってしまった。
各通信機器メーカーは、260MHz帯デジタル波の新通信システムに対応したトランシーバーや通信卓、受信機などを開発し市場に投入している。しかし販売先は消防官署を担当する自治体向けで、たとえ消防団の団員であっても個人購入をすることは不可能。1台ずつが「どの自治体に販売し、誰が使っているか」を厳しく管理していると言われている。
ところが先日、オークションの最大手「ヤフオク」にアルインコ株式会社製のデジタル消防救急無線受令機「DJ-XF7」が一時出品されていたことがわかった。しかし出所などを尋ねる質問が相次いだためか、出品は約6時間後に取り下げられた。
「デジタル消防無線受信機 DJ-XF7がヤフオクに登場！」というタイトルで、厳しく管理されているはずのデジタル消防無線受令機がヤフオクに出品されたことを伝えたブログ「うぷろだ・どっと・いんふぉ」
デジタル消防救急無線受令機「DJ-XF7」がヤフオクに出品されたことを詳しく伝えたのが、ブログ「うぷろだ・どっと・いんふぉ」だ。同ブログの記事は「デジタル化により、専用受信機で無いと無線通話内容を受信することが出来ず、従来のアナログ方式と比較し大幅に秘話性が向上しました。専用機器自体も厳重な流通管理と盗難防止が施され、いわば鉄のカーテンの向こう側にいってしまった..はずでした。ところが突如ヤフオクに登場。ひそかな注目を集めました」と紹介している。
「DJ-XF7」がヤフオクに出品されたのが2016年5月3日の19時過ぎ。ところが、質問欄に製品の出所を尋ねる人が続出し、約6時間後に突然の出品取り下げとなってしまった。同ブログは「総務省、消防庁の指導で厳しく流通制限がされている受信機のため、注目度は高かったようです」と綴っている。
「質問欄では製品の出所をしつこく尋ねる人が続出し、結局出品中止となりました」と紹介している（ブログ「うぷろだ・どっと・いんふぉ」から）
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＜一部を除き260MHz帯デジタル波に移行＞消防救急無線150MHz帯アナログ波が今日（2016年5月31日）をもって停波へ！
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・デジタル消防無線受信機 DJ-XF7がヤフオクに登場！（うぷろだ・どっと・いんふぉ）
・デジタル消防救急無線受令機 XF7シリーズ（アルインコ）
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