2016年6月22日午後（現地時間）、米国メリーランド州のハワード郡西部で竜巻が発生し停電や家屋倒壊などの被害が相次いだ。この竜巻はFrank Donovan氏（W3LPL）の著名なコンテストステーションも襲い、同局の地上高61mのタワーなどが倒壊した。
倒壊したW3LPLのアンテナタワー（ARRL NEWSより）
米国の国立気象局（NWS）によると、この竜巻は同地を襲った強い嵐の一部として発生したもので、直径は約1,500フィート（約460m）、風速は80マイル（約128km/h）と竜巻の強度を示す改良藤田スケールでEF0クラス。発生地点から約13マイル（約21km）にわたって移動したという。
マルチ・マルチのコンテストステーションとして著名なW3LPLのAB-105タワー（約200フィート、61m高）はこの竜巻によって倒壊し、10mバンドの6エレ八木、6mバンドの3スタック9エレG0KSC LFA八木、2エレ×2の80mクワッドなどが損壊したという。
Donovan氏は、掲示板への投稿で「極限の嵐だった」と語っている。「私がこれまでにまったく経験したことがない状況だった。家の前の、車道沿いの木のほとんどすべてがなくなった。通りの多くの電柱はボキンと折れ、家に隣接した200フィートのタワーは崩壊し、その上にあったすべては破壊された」。
なお同氏は倒壊したタワーの代替として、「より丈夫な200フィートのタワーを8月に設置する計画が進行している」とARRLに述べている。（ARRLニュース 6月23日 ※許可を得て抄訳転載／(C)ARRL ）
W3LPLのアンテナファーム（QRZ.comより）
W3LPLアンテナファームの空撮写真（QRZ.comより）
●関連リンク：
・Confirmed Tornado in Maryland Downs Tower at W3LPL Contest Station（ARRL NEWS）
・W3LPL（QRZ.com）
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