2016年7月15日、トルコ共和国でクーデター未遂事件が発生し、民間人を含め多数の死傷者が発生。クーデター鎮圧後、エルドアン政権はクーデターに関与したとされる軍関係者や公務員など数万人の身柄を拘束するなど緊張が高まっている。その中、一部のWebサイトで「トルコの全アマチュア無線局のライセンスが取り消された」という情報が流れた。
この情報を受け、ARRLは7月23日に「Amateur Radio Alive and Well in Turkey」というニュースを掲載。「トルコでは7月15日のクーデター失敗以降も、アマチュア無線局の免許は停止も取り消しもされていない」とした上で、IARUメンバーでもあるトルコのアマチュア無線連盟(TRAC)の会長を務めるアジズ・ササ氏(TA1E)の「トルコで取り消されるアマチュア無線ライセンスはない、そして、アマチュア無線家は通常どおりオペレートしている」というコメントを掲載した。
ササ氏はTRACのWebサイトで、「現在アマチュア無線は正常であり、今後トルコのアマチュア無線免許が無効となる噂があるが、まだ確かな情報ではない」「テレビとラジオを管轄する最高評議会(RTUK)によって、アマチュア無線の免許が取り消されたというレポートがあるが、RTUKはアマチュア無線を取り締まる機関ではない」と述べている。同国の場合、アマチュア無線などの無線業務の管理はBTKという別機関が管理しているという。
またARRL NEWSでは、7月21日に28MHz帯でトルコの3局(TA1BM、TA1PB、YM7TEN/B)が入感したことや、TRACのWebサイトが閉鎖もブロックもされていないといった事実を紹介している。
●関連リンク:
・Amateur Radio Alive and Well in Turkey(ARRL NEWS)
・Update on Ham Radio Operations in Turkey(TRAC)
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