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<世界に誇る、未来に残すべき製品>国立科学博物館、「八木・宇田アンテナ」を“未来技術遺産”に登録決定!

国立科学博物館は、先進の科学技術に基づいて開発され、未来に残すべき製品を選定する「重要科学技術史資料(未来技術遺産)」に、アマチュア無線の指向性アンテナとしてもなじみが深い「八木・宇田アンテナ」を2016年9月13日に登録することを決定した。公表資料によると、今年度は日本で最も普及した16ビットパソコン「PC-9801」や、初めて本格的に市場に受け入れられた酵素配合洗剤「酵素パワーの『トップ』」など、16件が新たに登録され、未来技術遺産へ認定された資料は合計で225件となる。

 

今年度の「重要科学技術史資料(未来技術遺産)」に登録される、世界最初の超短波アンテナ「八木・宇田アンテナ」(同資料から)

今年度の「重要科学技術史資料(未来技術遺産)」に登録される「八木・宇田アンテナ」(同資料から)

 

 東京・上野にある国立科学博物館は「科学技術(産業技術を含む)の発達史上重要な成果を示し、次世代に継承していく上で重要な意義を持つもの」「国民生活、経済、社会、文化の在り方に顕著な影響を与えたもの」を基準に、世界に誇る未来に残すべき製品として、2008年から毎年「重要科学技術史資料(未来技術遺産)」の発表を行っている。

 

 そして今回、同資料にアマチュア無線家にもなじみが深い「八木・宇田アンテナ(通称:八木アンテナ)」が登録された。同博物館の資料は「八木・宇田アンテナ」について“世界最初の超短波アンテナ”で、一番後に反射器(リフレクター)、その手前に給電する部の輻射器(ラジエーター)、さらにその前に導波器(ディレクター)の素子(エレメント)を並べた構造の指向性アンテナと説明している。

 

 資料によると「無線通信などで利用されるようになった電磁波(電波)は、より波長の短い電磁波研究へと進み、マグネトロン(超短波発信器)やレーダーなどの開発が世界的に行われた。日本においても1920年頃から東北大学でマグネトロンの研究が開始されたが、その過程で電磁波による共振現象、指向性に気づき、八木秀次と宇田新太郎により指向性と増幅作用のある八木・宇田アンテナが開発された。この成果は、日本よりも世界でいち早く認められ、英米などの最新レーダー装置に使用された。現在も、テレビ受信用アンテナなどとして世界中で利用されており、日本の科学技術の成果として誰もが認めるものである。本資料は、八木・宇田アンテナ開発直後の1930(昭和5)年にベルギーで開催された国際博覧会に出品のために製作された物と考えられる」と、選定理由が紹介されている。

 

 

 

●関連リンク:
・重要科学技術史資料 産業技術史資料情報センター 2016年度登録「重要科学技術史資料(未来技術遺産)」
・「登録第00210号 八木・宇田アンテナ ―世界最初の超短波アンテナ―」(PDF形式)
・合成洗剤「トップ」や「ユンボ」、新たな未来技術遺産に(朝日新聞デジタル)
・八木・宇田アンテナ(ウィキペディア)
・国立科学博物館

 

 

 

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