鳥取、島根、岡山、広島、山口の5県を担当する総務省中国総合通信局は、このほど「平成28年度上半期の電波監視の概要」をとりまとめ発表した。今年度上半期に寄せられた申告・相談件数は88件で、昨年度上半期の100件と比較して12件減少した。とくに重要無線通信妨害に関する申告が34件あり、前年度上半期の47件から比べ13件少ない。業務用無線やアマチュア無線など一般の無線局への混信などに関する申告が40件(前年度同期41件)、人体への電磁波の影響に関する相談やテレビ・ラジオ、無線LANなどへの障害に関する電磁障害申告が14件(前年度同期12件)と続く。
中国総合通信局は「平成28年度上半期の電波監視の概要」を発表した。
概要書によると、「地域別では広島県内からの申告が33件と最も多く、次に中国管外、岡山県と続いています。なお、申告等への対応については、申告への回答、現地調査による原因者への改善措置及び指導等により、継続調査中である9件(放送に関する重要無線通信妨害事案1件、その他事案8件)を除き、79件(約90%)が解決しています」と書かれている。
また「重要無線通信へ混信・妨害が発生した場合には、24時間体制で申告を受付け、直ちに電波監視システム(DEURAS:DEtect Unlicensed RAdio Stations)によって、混信・妨害の位置を把握し、現地での移動監視による発射源の特定・排除に努めています」「平成28年度上半期の重要無線通信妨害件数は34件であり、前年度同期47件に比べ13件減少しています」としている。
不法無線局の対策や取り締まり状況は、「不法無線局の撲滅に向けて、管内各地において捜査機関との共同取り締まりを7回実施(前年度同期6回)し、不法アマチュア無線局の摘発を1件、指導を3件行いました(前年度同期摘発3件、指導9件)」だった。
不法・違法無線局への指導などは、「電波監視により確認した違反無線局に対する行政処分(無線従事者資格の停止)を1件(前年度同期0件)、不法無線局、違反無線局に対する行政指導を54件(前年度同期602件)行いました。行政指導の内訳は、不法市民ラジオ(31.5%)、不法・違反アマチュア無線局(25.9%)、不法パーソナル無線局(18.5%)および不法船舶用無線局(13.0%)の4局種で全体の9割近くとなっています。このほか、「無線局の呼出名称を送信しない」など、無線局の運用ルールを守らないアマチュア無線局に対して、同一周波数の電波による注意喚起(電波による規正)を59件行いました」と報告しいる。
管内の混信妨害、および電磁環境障害の申告や不法無線局の申告は、「中国総合通信局電波監理部電波利用環境課」(TEL082-222-3332)で、土曜日、日曜日、祝日、年末年始を除く8時30分から17時15分まで受け付けている。
詳しくは下記の関連リンクから「中国管内の平成28度上半期電波監視の概要」で確認してほしい。
●【電波法80条報告書ひな形付き】総合通信局へ“違法運用”を通報するための「報告書」の書き方から提出先まで
●関連リンク:
・中国総合通信局 中国管内の平成27年度上半期電波監視の概要
・中国管内の平成28年度上半期の電波監視の概要(PDF形式)
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