ドイツのアマチュア無線家は2016年12月21日に新しく60mバンド(5MHz帯)を獲得した。周波数は5.351.5~5.366.5MHzの15kHz幅で、最大電力は15W EIRP、最大周波数帯域幅は2.7kHzに制限され、同国のAクラス免許保持者のみ使用できる。なお60mバンドはアマチュア無線が許可されたすべての国において二次業務の扱いになる。
ドイツのアマチュア無線連盟であるDARCは、同国のアマチュア無線家に「60mバンドの運用にはIARU第1地域のバンドプランに注意をはらうように」と呼びかけている。同バンド内の推奨される使用区分はCWとデジタルモードが5.351.5~5.354.0MHz(最大周波数帯域幅200Hz)、SSB(USB使用)を含むオールモードが5.354.0~5.366.0MHz(最大周波数帯域幅2.7kHz)、さらに5.366.0~5.366.5MHzではオールモードの“最少のパワーで”最大周波数帯域幅が20Hzとなっている。
DARCは「多くのアマチュア無線局が、この狭い15kHz幅のバンドを共有しなければならない。そのため送信は短く、長いラグチューは避けなければならない」と注意喚起を行っている。
国際的な周波数割当計画の会議「WRC15」で認められた“アマチュア無線最後の新バンド”ともいえる60mバンドだが、同会議の決定が2017年1月1日に発効するものの、ドイツ以外の国ではまだアマチュア無線への具体的割り当ては進んでいない。米国の場合、FCC(連邦通信委員会)がすでに利用が認めている60mバンドの5波(5.330.5 / 5.346.5 / 5.357.0 / 5.371.5 / 5.403.5MHz)以外、許可に至っていないのが現状だ(ARRLニュース 12月21日 ※許可を得て抄訳転載/(C)ARRL )
●関連リンク:German Radio Amateurs Gain Access to 60 Meter Band(ARRL NEWS)
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