世界で唯一稼働する旧式のアレキサンダーソン高周波発電機を備えた、スウェーデンの世界遺産「グリムトン長波海岸局」(通称:ヴァールベリの無線局、コールサイン:SAQ)は、毎年“アレクサンダーソン日”の7月2日前後に超長波17.2kHzでメッセージ送信を行ってきたが、今年はメインテナンス作業のために中止が発表された。

スウェーデンの世界遺産「グリムトン長波海岸局」、通称「ヴァールベリの無線局」、コールサイン「SAQ」(ARRL NEWSより)
SAQには製造からほぼ1世紀が経過した超長波の無線機器があり、毎年数回17.2kHzでメッセージ送信を行ってきた。しかし今年の“アレクサンダーソン日”の送信は、敷地内で進行中のメンテナンス作業のために中止されることになった。
送信は運用は中止されるが、同無線局の敷地を一般に開放し、祝賀行事が実施行われる。またその模様はYouTubeでストリーミングされる。
SAQにある旧式のアレキサンダーソン高周波発電機(200kW出力)は、かつては広大なアンテナに接続されて大西洋横断の無線通信に利用されてきた。現在では博物館的価値の骨董品となり、特別なイベント時に稼働するのみとなっている。(ARRLニュース 5月30日 ※許可を得て抄訳転載/(C)ARRL )
●関連リンク:
・SAQ Transmission on Alexanderson Day Cancelled
・ヴァールベリの無線局(ウィキペディア)
・Radiostation Grimeton SAQ(スウェーデン語・英語)
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