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<12月5日(火)9時30分から12時25分まで>東海、中国、四国の各総通管内で高知県沖の南海トラフ地震を想定し漁業無線局(沿岸と船)を活用した非常通信訓練を実施

東海総合通信局。中国総合通信局、四国総合通信局は、高知県沖で発生した南海トラフ地震により、四国地方太平洋岸で津波などにより被害を受け広範囲において道路、電気、通信網などの各種インフラが寸断されたという想定のもと、各総合通信局管内の漁業無線局6局とともに巨大地震に対処する非常通信訓練が、12月5日(火)9時30分から12時25分まで実施する。

 

 

 

 本来、漁業無線は漁協などが陸上に設置する漁業無線局と、海上にいる漁船との間で通信を行うものだが、主に27MHz帯を利用していることから遠方まで通信が可能だ。

 

 2011(平成23)年3月11に発生した日東日本大震災では、岩手県の「釜石漁業無線局(JFT/かまいしぎょぎょう)」が、千葉県の「千葉県漁業無線局(JHC/ちばけんぎょぎょう )」や茨城県の「茨城県水産試験場漁業無線局(いばらきぎょぎょう/JHA)」、沖合の船舶を経由して岩手県庁と通信を行い、安否情報、救助要請、必要な救援物資などの情報がやりとりされ、その有効性が発揮された(2014年3月11日記事)。

 

 そこで総合通信局の管内だけでなく、平成26年度から近隣の総合通信局とともに漁業無線を活用した非常通信訓練を実施。今回の訓練では、あらたに徳島県と高知県が参加し、徳島県海部郡牟岐町や高知県室戸市が津波などにより被害を受け、牟岐と室戸の各漁業無線局に避難者がいるという想定で、周辺の被災状況や避難者に関する情報を漁業無線を活用して実践的な訓練を行うとしている。

 

 

 

以下、四国総合通信局の報道資料から。

 

 

1.訓練日時
 平成29年12月5日(火)午前9時30分から12時25分まで

 

2.訓練概要
 高知県沖で発生した南海トラフ地震により、四国地方太平洋岸で津波等により被害を受け、牟岐町および室戸市を含む広範囲において道路、電気、通信網などの各種インフラが寸断。
 徳島県庁および高知県庁も被災したが一般回線による連絡は可能との想定で、牟岐漁業無線局および室戸漁業無線局から東海地方、中国地方の漁業無線局を中継して徳島県庁、高知県庁へ救助要請等を伝達し、各県庁からは対応状況等を逆ルートにより牟岐漁業無線局および室戸漁業無線局へ伝達する訓練を実施。

 

3.参加機関
 四国管内:徳島県、高知県、四国漁業無線連合会
  徳島県 徳島県庁(徳島市)
      牟岐漁業無線局(海部郡牟岐町)
  高知県 高知県庁(高知市)
      室戸漁業無線局(室戸市)

 東海管内:東海地方漁業無線連合
  静岡県 静岡県漁業無線局(焼津市)

 中国管内:中国地方漁業無線連合会
  鳥取県 鳥取県漁業無線局(境港市)
  島根県 JFしまね漁業無線局(浜田市)
  山口県 仙崎漁業無線局(長門市)

 

4.訓練方法
(1)牟岐漁業無線局および室戸漁業無線局(以下「被災局」)から全国の漁業無線局に対して無線で一斉呼び出しを行い、応答のあった静岡県漁業無線局、鳥取県漁業無線局、JFしまね漁業無線局および仙崎漁業無線局(以下「受信局」)に、徳島県庁および高知県庁(以下「県庁」)あての救助要請等の伝達を依頼。
(2)依頼を受けた受信局は、県庁へ救助要請等を伝達。
(3)県庁は救助要請対応の内容を逆ルートにより被災局へ伝達。

 

5.通信ルート
 被災局と受信局間は8MHz帯の短波帯周波数の無線を使用し、受信局と県庁間は災害優先電話や衛星携帯電話など使用して救助要請等を伝達。

 

6.振り返りの実施
 訓練後には振り返りを行い、よりよい方法(手順、やり方など)を検討・共有し、実際に被災した場合の対応力を高めます。

 

 

↓この記事もチェック!

 

<“電波法違反”覚悟の通信>岩手日報、東日本大震災発生時の「漁業無線局」の活躍を特集記事で紹介

 

 

 

●関連リンク:
・四国総合通信局 南海トラフ地震に備え漁業無線を活用した非常通信訓練を実施≪牟岐・室戸の各漁業無線局、徳島県、高知県も参加≫
・東海総合通信局 南海トラフ巨大地震に備え漁業無線を活用した非常通信訓練を実施-巨大地震を想定した漁業無線による情報伝達手段の確保-
・中国総合通信局 南海トラフ巨大地震に備え、漁業無線による非常通信訓練を広域で実施<巨大地震を想定した公衆通信に依存しない情報伝達手段の確保>

・一般社団法人 全国漁業無線協会

 

 

 

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