国際アマチュア無線連合(IARU)は、ジュネーブの国際電気通信連合(ITU)本部で2017年11月上旬に開催された「世界無線通信会議2019(WRC-19)」の準備会合で、「重要な進展があった」と述べた。しかしIARUは各国の電波監理当局と周波数帯を利用したいユーザーの条件と懸念が十分に満足されるまで、多くのことが残っているとしている。
IARUのWRC-19におけるおもな焦点は、第1地域(ヨーロッパ、アフリカ、中東、北アジア)における50MHz帯のアマチュア無線用割り当てを、第2地域(南北アメリカ)と第3地域(アジア、オーストラリア、太平洋諸島)と同様「50~54MHz」にするという議題である。現在ほとんどのヨーロッパ諸国では地域協定により、50MHz帯のアマチュア無線バンドは二次分配で50~52MHzとなっている。
今回の準備会合には、オーストラリア、ブラジル、カナダ、ドイツ、アイルランド、日本、ノルウェー、オランダ、英国、米国からのアマチュア無線家で構成されたIARU代表チームがITUの無線通信部門に参加し、IARUをはじめ、フランス、ロシア、スイスから提出された文書を検討した。
その結果、第1地域のアマチュア無線業務に50~54MHzへ与えることに関し、技術的基礎情報を提供する大筋の合意が形成された。さらにいくつかの行政機関では、50~54MHzでアマチュア無線の周波数需要を計算するためにIARUが提案した方法を受け入れた。しかし、要求している周波数帯域をより根拠あるものにするためには、さらに多くの情報が必要となるとIARUは述べている。(ARRLニュース 11月24日 ※許可を得て抄訳転載/(C)ARRL )
●関連リンク:IARU Cites Progress Toward 50-MHz Region 1 Allocation(ARRL NEWS)
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