東京・有明の東京ビッグサイトで同人誌即売イベント「コミックマーケット93」(コミケ)が2017年12月29日(金)から31日(日)まで開催されている。その企業ブースにNHKが4年連続で出展し、同局で放送しているアニメ番組のPRなどを行っている。29日は同コーナーに人気情報番組「あさイチ」のレギュラー出演者で“無線大好きおじさん”として知られる、柳澤秀夫NHK解説主幹(JA7JJN)が参加、「届け! 俺の電波」と題した自作の同人誌を来場者に配布し注目を集めた。
柳澤秀夫氏は1953(昭和28)年生まれの64歳。1969(昭和44)年にアマチュア無線技士の資格を取得しJA7JJNで開局、大学卒業後はNHKに入局し、放送記者として沖縄や内戦下のカンボジア、湾岸戦争当時の中東などで精力的な取材活動を行ってきた。またアマチュア無線ではマイクロ波に興味を持ち、2014年に77GHz帯で通信距離225kmの日本記録を樹立。また最近は一般財団法人 日本アマチュア無線振興協会(JARD)の評議員も務めている。
2010年からスタートした朝の情報番組「あさイチ」では、V6の井ノ原快彦、有働由美子アナウンサーと共にレギュラー出演(月~木)、視聴者からは“ヤナギー”の愛称で親しまれている。放送中、チャンスがあればアマチュア無線の話をすることから、茶の間の主婦層には“無線大好きおじさん”と認知されているようだ。
今回、コミケ会場のNHKコーナーでは、同局のアニメ番組などをPRする同人誌風の「薄い本」(カラー28ページ)が配布されたが、その特別付録として柳澤解説委員が自作した同人誌「届け! 俺の電波」も配られた。
「届け! 俺の電波」はA5サイズ4ページのコピー印刷によるもの。
表紙には「ハロー! ヒデオだよ。今日は僕の好きな無線の話。ふだんのあさイチでは無線の話をすると止まらなくなっちゃうから、絶対ふってもらえないんだ。ひどいよね! でも今回はあさイチスタッフのあだちくんが無線の話を聞きたいっていうから、僕のあふれる無線愛を余すところなくぶちまけてやったよ! これを読んでくれるみなさんにも僕の熱意が届いたらうれしいな」と書かれている。
さらに中ページには「無線って何ができるんですか?」というスタッフの質問に答えるコーナーや、「“ジャーナリスト柳澤秀夫”を支えてくれた、無線」と題し、湾岸戦争当時にイラク国内からの通信手段を確保するためインマルサットの通信機器を分解して持ち込んで現地で再組み立てしたエピソード、「使えると超かっこいい! モテ無線講座」ではCQ、TNX、AR、73、88といった用語の説明、さらに「実はやなぎー、日本記録持ってます!」という77GHz帯の通信記録の披露など、すべて自筆で書かれている“無線愛”にあふれるものだ。
ただ、この同人誌を受け取ったコミケ来場者がアマチュア無線に関心を持った場合に役立つ「アマチュア無線の資格取得の方法」や、JARDや日本無線協会など「関係団体の問い合わせ先」は紹介されていなかった。コミックマーケットは3日間で50万人以上が来場する一大イベントであることを考えると、この点だけは残念かもしれない。
なお「コミックマーケット93」は明日12月31日までの開催だ(初日29日の来場者数は19万人)。「届け! 俺の電波」は、企業ブースのNHKコーナーで最終日まで配布される可能性があるので、コミケ参加者は立ち寄ってみてはいかがだろうか。
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●関連リンク:
・コミックマーケット93のご案内(コミケット)
・コミケ93:NHK“薄い本”付録に「あさイチ」柳澤解説委員 アマチュア無線を熱く語る(MANTANWEB)
・NHK“薄い本”付録に「あさイチ」柳澤解説委員 アマチュア無線を熱く語る(毎日新聞)
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