2017年11月下旬に日本を出発し、2018年3月下旬に帰国予定の「第58次 日本南極地域観測隊(58次隊)」。南極・昭和基地に赴任中の隊員 JG2MLI・吉川氏のブログ「こちらは8J1RL南極昭和基地です」によると、同基地に常設されているJARL局「8J1RL」と合わせ、南極観測60周年記念事業計画の一環として同地から運用されていた記念局「8J60JARE」の58次隊による運用が、2018年1月25日をもって終了したと伝えている。例年以上にハイバンドのコンディションが悪く、公表されたリストから「8J1RL」が2,000QSO、「8J60JARE」が2,689QSOに留まった。14MHz帯(20mバンド)による交信がもっとも多く、話題のデジタル文字通信「JT65」よる交信にも力を入れていたことがわかる。
第58次 日本南極地域観測隊員として現地へ赴いたJG2MLI・吉川氏は3回目の赴任となるが、アマチュア無線家向けに現地からの情報をアクティブにブログで発信。リアルタイムな情報を楽しみにしていた局も多いだろう。
日本時間の2018年1月26日(金)17時過ぎに公開された同ブログの記事「58次隊運用終了」によると、「今月25日を以て58次隊による8J1RL及び南極観測60周年記念局8J60JAREの運用を終了しましたのでお知らせします」「やはり予想通りと言いますか、53次(2012年)・55次(2014年)と比較すると、例年以上のワッチでしたが特にハイバンドのコンディションが格段に落ちているのがわかります」と報告している。
日本の南極観測が始まって2017年1月29日でちょうど60年を迎えることから、58次隊は昭和基地に常設されているJARL局の「8J1RL」と合わせ、南極観測60周年を記念した「8J60JARE」(日本南極地域観測隊=JARE:Japanese Antarctic Research Expedition)の運用を行ってきた。昭和基地から初の記念局運用ということで注目を集めていた。
しかし、南極という極寒の地での運用、スケジュールに追われる隊員の運用時間確保。さらにコンディションもおもわしくなくという状況で、総QSO数が2689、うちJA局は1564という、「8J60JARE」は交信が難しい記念局となってしまった。
ブログには、「8J1RL」「8J60JARE」ともに、「周波数&モード別集計」と「エンティティー別交信数」の詳細なリストが掲載されている。
以下、ブログから一部抜粋。
●8J1RL
紙カードは帰国後の4月中旬までにJARL宛に発送いたします。今しばらくお待ちください。eQSLは全QSO分のデータをアップロード済みです。ご確認下さい。
すでに引継ぎを終えましたので、以降は59次隊による運用になります。
次の隊はJD1YAA運用経験者もいることからアクティブな運用が期待できそうです。
カードも新しいデザインとなったようですのでまたたくさん呼んで頂ければと思います。
●8J60JARE
紙カードは帰国後の5月上旬までにQSLビューロ宛に発送いたします。今しばらくお待ちください。
QSL InfomationはQRZ.comでご確認をお願いします。
CLUBLOG8、eQSL、LoTWは全QSOアップロード済みです。(ヒットしない場合QSO不成立です)
最後に「一年間、多くの方に呼んでいただきありがとうございました。帰国後またお空でお会いできることを楽しみにしています」と締めくくっている。
詳しくは下記リンクから吉川隊員のブログ「こちらは8J1RL南極昭和基地です」で確認してほしい。
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<昭和基地からアマチュア無線の特別局が初オンエアー>第58次 日本南極地域観測隊、「南極観測60周年」を記念した“8J60JARE”を運用!!
●関連リンク:58次隊運用終了(吉川隊員のブログ「こちらは8J1RL南極昭和基地です」)
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