2018年5月18日(金)から5月20日(日)まで、世界最大規模のアマチュア無線イベント「ハムベンション(Hamvention)2018」が、米国オハイオ州ジーニア市のグリーン郡フェアグランド・エキスポセンターで開催された。会場ではJVCケンウッドのTS-890や八重洲無線のFTDX101Dといった参考出品に話題が集中したが、ほかにも日本メーカーの新製品や新機能があった。
◆アルインコ
アルインコは海外でDMR方式のデジタル通信に対応した無線機を発売している。今回、同社ブースでは新製品のハンディ機「DJ-MD5T」が展示された。
周波数範囲は136~174MHz/400~480MHzのデュアルバンドでDMRデジタル(12.5kHzステップ)とアナログFM(25kHzステップ)の送受信が可能。出力は5W、周波数メモリーチャンネル数は4,000ch。現在はFCC(米国連邦通信委員会)の認可待ちという。
DMRをレピータで使用する場合、TDMA(時分割多元接続)
◆八重洲無線
FTDX101Dに注目が集まった八重洲無線のブースだが、実はWIRES-Xの「ポータブルデジタルノード機能」の発表とデモンストレーションが行われていた。
従来、WIRES-Xのノード局(基地局)の設置には、インターネットに接続したパソコンと無線機(FTM-400Dシリーズ、FTM-100Dシリーズなど)を、インターネット接続用キット「HRI-200」を介して接続し、さらにインターネット回線のポート解放作業が必要だった。
しかし会場で発表されたWIRES-Xの「ポータブルデジタルノード機能」では、FT2D/FTM-400XD/FTM-100Dのファームウェアをアップデートすることにより、新たに「HRIモード」が加わり、HRI-200を使わずに無線機とパソコンが直接接続でき(専用ケーブルが必要)、面倒だったポート解放作業も不要になるというものだ。
このファームウェアは日本でも2018年7月にリリースされるという。
その他の写真も公開!!
今回のハムベンション2018で、hamlife.jpへの情報提供者が撮影した会場内の写真をいくつか紹介しよう。
●ルソー
大型クランクアップタワーで知られるルソー(スーパーテクノ)も会場内にブースを出展した。写真後方の大型クランクアップタワーは「LUSO120US」という36m高のモデルだ。
●エレクラフト
米国エレクラフト社は、同社製ポータブル機のKX2/KX3用にデュアルバンドのホイップアンテナを参考出品。「発売するかは決定していない」ということだった。
●JARL/JT65-DX.com共同ブース
JARLとJT65-DX.comは共同でブースを出展し、日本のアマチュア無線のPRのほか、JT65/FT8のデモンストレーションやリーフレットの配布などを行って、連日多くの来場者が立ち寄ったという。
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