九州総合通信局は、大分県内の放送事業者から放送業務用の無線局で断続的に通話が混信し、番組の中継ができなくなる恐れがあるとの申告が同総合通信局へあり現地調査を実施した結果、日田市内で業務目的に使用していた外国規格の無線機が原因であることを特定。使用者に対して直ちに使用を中止させ妨害源を排除したたことを公表した。
九州総合通信局が発表した内容は次のとおり。
九州総合通信局は、今般、大分県内の放送事業者が使用している無線局への外来波による障害発生について調査した結果、日田市内で業務目的に使用していた外国規格の無線機が原因であることを特定し、妨害源を排除しました。
【経緯】
2018(平成30)年5月31日午前、大分県内の放送事業者から、放送業務用の無線局で断続的に通話が混信し、番組の中継が出来なくなる恐れがあるとの申告があり、同県内において現地調査を実施しました。
現地では電波監視システム(DEURAS/デューラス)の測定情報をもとに、監視車両により妨害波の発射場所の絞り込みを行い、6月1日午後、日本国内では使用が認められない外国規格の無線機が障害の原因であることを特定し、使用者に対して直ちに使用を中止させ妨害源を排除しました。
本事例は、国民生活に必要不可欠な重要無線通信(※)に重大な障害を与えたものであり、迅速な排除が求められるものです。
(※)重要無線通信:電波法第102条の2に規定する無線通信(電気通信業務、放送業務、航空、消防・救急、警察、気象業務、電気事業、鉄道事業等の重要な無線通信)のこと。
【 参考 】適用条文(抜粋)
(1)電波法第4条(無線局の開設)
「無線局を開設しようとする者は、総務大臣の免許を受けなければならない。(以下省略)」
(2)電波法第110条(罰則)
「次の各号のいずれかに該当する者は、1年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
~第4条の規定による免許がないのに、無線局を開設した者(一部略)」
九州総合通信局は「今後ともこのような重要無線通信妨害申告に対する妨害源の迅速な排除をはじめ、無線通信に対する混信・妨害に的確に対応するとともに、類似事案の発生抑止の観点から周知広報等を行うこととしていま」と説明している。
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・九州総合通信局 重要無線通信への妨害源を排除-インターネットで購入した外国規格の無線機による放送業務用無線局への障害-
・九州総合通信局 注意!外国規格無線設備の内使用(PDF形式)
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