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ITU事務総局長、コソボ(Z6)のコールサインは「無許可かつ違法」と述べる

旧ユーゴスラビアの自治州のひとつで2008年2月17日に議会が独立を宣言した「コソボ(Kosovo)」は、2018年1月にARRLのDXCCデスクから「コソボ共和国(Z6)」として新エンティティーに認められた(2018年1月21日0時UTCからの交信が有効)。しかし国際電気通信連合(ITU)のホーリン・チャオ(趙厚麟)事務総局長は「“Z6”のコールサインブロック(国際呼出符字列)は決してコソボに割り当てられていない」と判断したことから波紋を呼んでいる。

 

 

 

 

 チャオ事務総局長は2008年にコソボが行ったセルビアからの独立宣言について調査を行った結果として、「ITUは、加盟国のいずれにも“Z6”のコールサインブロックを割り当てていない」と述べた。従ってITUの正式な割り当てと同意なしに、いかなるエンティティーも“Z6”を使用することは、国際呼出符字列の無許可および違法使用を表していることになる。

 

 コソボは現在、ITU加盟国ではないため、ITUからコールサインブロックの配分を受ける資格がない。チャオ事務総局長は、ITUが“Z6”プリフィックスの使用を認可していないことを国際アマチュア無線連合(IARU)に通知し、IARUがコソボのアマチュア無線連盟(SHRAK、Shoqata e Radio Amatoreve te Kosoves)をIARU加盟団体とした際に掲載された“Z6”のプリフィックスをWebサイトから削除するように求めた。

 

 その結果、ITUのセクターメンバーであるIARUは要請に従ってSHRAKに助言を行った。コソボは今後、西サハラ(S0)やマルタ騎士団(1A)と同様、“アマチュア無線において非公式なプリフィックスを使用するDXCCエンティティー”のリストに加わることになる。SHARKは今年1月21日から3月12日まで、コソボの独立10周年とDXCCのエンティティーに認定されたことを記念し「Z60A」を運用し約10万局と交信している。

 

 2010年7月、国際司法裁判所(ICJ)は、コソボのセルビアからの独立宣言が国際法に違反していないと認定した。近年、コソボとセルビアの関係は敵対的ではなくなっているが、セルビアはコソボがITUから“Z6”を正式に割り当てられるための、あらゆる動きに反対する可能性が高い。(ARRLニュース 2018年6月18日 ※許可を得て抄訳転載/(C)ARRL )

 

 

 

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2018年1月21日からDXCC新エンティティーの1つになった「コソボ共和国(Z60)」から記念運用を行った「Z60A」が10万局QSOを記録!

 

<2018年1月21日00時00分(UTC)からの運用が有効>コソボ共和国(Z6)、現存340番目のニューDXCCエンティティーとしてARRLが承認

 

 

 

●関連リンク:
・Assigning Kosovo Z6 Call Signs “Unauthorized and Illegal,” ITU Secretary-General Says(ARRL NEWS)
・コソボ(Wikipedia)
・Z6:国際呼出符字列の空き状況(CIC:JJ1WTL本林氏のブログ)

 

 

 

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