ARRLが全世界のアマチュア局を対象に、2003年から運営している交信ログのデータバンク「LoTW(Logbook of the World)」に登録されている交信データが、2018年12月下旬に10億QSOを突破した。
重要なマイルストーンとなる10億番目のレコードは7X3WPL(Sahara DXラジオクラブ)によってアップロードされた2016年12月28日23:32 UTCに行われたDavide Cler(IW1DQS)との20mバンドSSBの交信であった。
LoTWは幾多の開発プロセスを経て2003年に運用を開始した。当初の利用者は少なく、ユーザー数は緩やかに5,000人にまで増えたが、その時点ではまだ多くのハムはLoTWとは何か、その機能がどんなものかを完全に理解しておらずアカウントの開設には至らなかったようだ。
2011年10月には季節外れの吹雪と停電によってLoTWシステムに影響が生じていたところに、各局からCQ World Wide DXコンテスト後の大量のログデータが送られたためにクラッシュを引き起こしたが、緊急出荷された新しいハードウェアを設置し、ログ処理を迅速化するためのコード変更を行うことで再開を果たした。LoTWは重複バックアッププロセスを使用しているため、QSO記録が失われることは1つもなかったという。
現在、LoTWは全DXCCエンティティー合計で約112,000のユーザーがあり、すべてのDXCC申請の75%がLoTWを介して申請されるまでになっている。これまでに1億8,700万近い交信証明がLoTW上でなされている。またDXCC以外にもVUCC、WPX、WAZなどの申請もLoTWのクレジットで行えるようになった。さらにARRLは「LoTW 2.0」の開発を検討中だ。(ARRLニュース 2018年12月19日 ※許可を得て抄訳転載/(C)ARRL )
●関連リンク:
・ARRL’s Logbook of The World Tops 1 Billion QSO Records(ARRL NEWS)
・Logbook of The World TQSLの使い方(CQ ham radio編集部)
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