＜「不動産競売物件情報サイトBIT」に掲載＞千葉地方裁判所、アンテナ多数＆クランクタワー付き一戸建ての競売物件（売却基準額：275万円）を公開

2019年1月16日、千葉地方裁判所が千葉県東金市の一戸建て住宅を「競売物件（売却基準額：275万円）」として、国が運営する「不動産競売物件情報サイトBIT」で公開した。注目すべきは、物件の詳細画像にアマチュア無線用のアンテナ類やクランクアップタワーが写っていることだ。一般的にはこうした構造物がある物件は評価が下がり、売却基準価額もそれを見越した価格設定が行われることが多いが、アマチュア無線家にとっては興味深い物件であることから話題になっている。

該当の競売物件と思われるGoogleストリートビュー画像（2014年3月撮影）

Googleストリートビューで確認できたアンテナ類

　競売物件とは、ローン返済などができなくなり、裁判所が差し押さえを行って競売し一番高額で入札した個人や法人へ売却。その代金を債務の返済に当てるというもので、一般的な不動産の取り引きよりも割安で購入できることがある（ただしリスクもある）。

　今回、国が運営する「不動産競売物件情報サイトBIT」に、千葉地方裁判所本庁が担当する競売物件として、土地面積133.70平方メートル（40.5坪）の千葉県東金市の一戸建て住宅が売却基準額275万円で掲載された。

　同物件の「競売物件検索詳細情報」には該当物件の画像が紹介されているが、高さ10m程度の自立式2段クランクアップタワーの上に、50MHz帯の4エレメント、144MHz帯の9エレメントスタック、430MHz帯の25エレメントスタックの八木アンテナが確認できる。さらに上部にはHF帯のV型ダイポールアンテナ。家屋の屋根にはHF帯のGPアンテナも見える。

　中古物件の評価としては、これらの構造物は評価損の対象となってしまう。事実、この物件は無線タワーという“やっかいもの”が付いた住宅ということで、価格評価が通常の2％減となっているらしい。

　今回の競売物件に興味がある場合は、下記の関連リンクで「不動産競売物件情報サイトBIT」にアクセスしたのち、「事件番号から探す」欄から都道府県「千葉県」、裁判所「千葉地方裁判所本庁」を選択、事件番号「491」と入力し、「検索」をクリックすれば詳細情報が確認できる。また、「物件明細書」「現況調査報告書」「評価書等」のデータもPDF形式のファイルでダウンロード可能だ。

Googleストリートビュー

※小さい画像はクリックすると拡大します。

該当の「競売物件」と思われる住宅。アマチュア無線用のアンテナ類やクランクアップタワーがそのままの状態で残っていた（2019年1月19日撮影）

「不動産競売物件情報サイトBIT」に掲載された千葉県東金市の競売物件情報

千葉地方裁判所本庁（「競売物件検索詳細情報」から一部抜粋）

●期間入札
公示開始日：平成31年1月16日
閲覧開始日：平成31年1月16日
入札期間：平成31年2月6日～平成31年2月13日
開札期日：平成31年2月20日
売却決定期日：平成31年2月27日
特別売却期間：平成31年2月21日～平成31年2月28日