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<報道各社との“新春記者懇談会”を開催>髙尾JARL会長(JG1KTC)「2019年の抱負」を語る

一般社団法人 日本アマチュア無線連盟(JARL)は2019年1月18日、報道各社(新聞、放送、出版、Webメディア 計7社)との「新春記者懇談会」を東京・新宿で開催した。同懇談会における髙尾義則会長(JG1KTC)による「2019年の抱負」を掲載する。

 

 

 

記者懇談会で2019年の抱負を語る髙尾義則JARL会長(JG1KTC)

 

 

 JARLは昨年、報道各社との意見交換の場となる「記者懇談会」を17年ぶりに復活させたが、今年も1月19日に東京・新宿で髙尾会長、吉井事務局長、宮田総務部長らが出席して開催された。ここでは一問一答形式による髙尾会長の「2019年の抱負」を掲載する。

 

 

 

Q1:2018年のアマチュア無線界には、いろいろな出来事がありました。これらを踏まえて、JARL会長としての2019年の抱負をお聞きしたい。

 

 2016年の6月に会長を拝命し、組織力の強化、財政改善を大きな目標に、会員皆様ファーストを念頭に会員皆様主役の組織運営に努めてまいりました。昨年6月の第7回定時社員総会後の理事会で推されて会長に再任いただき、前期に引き続き会員皆様ファーストを念頭に、会員皆様主役の組織運営に努め、さまざまな取り組みを推し進めております。

 

 2019年、残念ながらアマチュア無線局数の減少が続いておりますが、従前にも増して組織力の強化、財政改善を大きな目標に、引き続き会員皆様ファーストを念頭に、会員皆様主役の組織運営にさらに尽力してまいる所存でございます。

 

 2018年は、会員の増強と組織基盤の強化を図るため、若い方々へアマチュア無線の紹介や啓発活動の強化、さらに「WAKAMONOアマチュア無線イベント」の継続開催、アマチュア無線の免許資格の有無にかかわらず22歳未満の皆様を1年間会費無料にて会員としてお迎えする「青少年お試し入会キャンペーン」の継続、さらに新たにアマチュア無線の免許を取得された方に「ニューカマーキャンぺーン」の開始など各種のキャンペーン等を積極的に実施いたしました。

 とくに、「WAKAMONOアマチュア無線イベント」、「青少年お試し入会キャンペーン」現在のアマチュア無線界に人口が少ない層に向けて、アマチュア無線の啓発や活性化を積極的に推進いたしました。

 

 これらの取り組みは一定の成果を示しており、アマチュア無線に興味を持つ若い方々が増加し、会員としてご活躍いただけるに至っております。2019年も引き続き、積極的に取り組み推進してまいる所存です。

 

 また、2018年は賛助会員としてJARLの事業にご賛同いただきご支援いただいております皆様の大幅な増加傾向がみられ、大変喜ばしい結果を得ることができありがたくお礼申し上げます。

 

 国内大手家電量販店チェーン「ケーズデンキ」を運営しておられる「(株)ケーズホールディングス」様も法人賛助会員としてご入会をいただき、さらに同社のご厚意により、JARL会員皆様を対象とした割引をご提供いただいております。2019年もJARLの事業にご賛同いただき更にご支援を賜れるように努めてまいります。

 

 2018年のアマチュア無線フェスティバルでは、JARLが近年重点的に取り組んでおります「アマチュア無線界の若返りを図る事を目的とした「青少年」を対象のアマチュア無線の世界への啓発支援事業」に加えて、女性の方々の活動を支援する取り組みを開始し、これらの事業活動の一環として「22歳未満の青少年」と「女性」の入場料を無料にいたしました。

 

 のべ約39,000名という大変多くのご来場者をお迎えすることができました。会場内には、ご家族・ご夫婦でのご来場を始め、女性来場者の姿が例年より多く見かけられ大変好評でした。2019年も引き続き継続してまいります。

 

 最後に、楽しくアマチュア無線ができるようにするための環境作りの一環として、地方総合通信局規正用無線局とJARLガイダンス局の連携運用が各地で行われております。2019年も、アマチュア無線のルールや秩序を守り、不法局が出にくい電波環境を、力を合わせて作っていきたいと考えております。

 

Q2:昨年12月には、8年連続でJARLアイボールミーティングが都内のホテル ルポール麹町で開催され、会員の親睦が行われました。

 

 2018年年末のJARLアイボールミーティングは、再開して3回目となります。アマチュア無線界関係者ほか、国会議員、総務省総合通信基盤局の幹部の方々約150名をお迎えして盛会に開催することができました。

 

 国会会期中のご多忙にもかかわらず、衆議院議員 防衛副大臣兼内閣府副大臣 JP3GJV原田憲治先生、衆議院議員 JA1LXG小渕優子先生、衆議院議員 JK8MHB伊東良孝先生、衆議院議員 7K1KJK泉田裕彦先生からご祝辞をいただき、衆議院議員 内閣府副大臣 左藤 章先生、参議院議員 片山虎之助先生、参議院議員 JI4SAR江島 潔先生にもご臨席(代理)を賜りました。

 

 さらに、田原康生総務省総合通信基盤局電波部長からご祝辞をいただき、布施田英生電波政策課長、荻原直彦移動通信課長はじめ、電波行政に携わられている幹部の皆様、関東総合通信局から、黒瀬泰平局長はじめ幹部の皆様にご臨席を賜りました。

 

 また当連盟と関係の深い団体、企業各社、当連盟会員の皆様、多くの方々をお迎えすることができました。

 

 アマチュア無線並びに当連盟に関係のある方々が一堂に会し、親睦を深め、情報交換をおこなう場を持つことは、大変重要であり、意義深いことであると考えております。2019年も、ハムフェアのアイボールパーティと併せまして、引き続き開催させていただく予定でございます。

 

 

 

Q3:JARL会員増強と組織基盤の強化を図るためのキャンペーン、および青少年育成活動への2019年の具体的な取組みを伺いたい。

 

 昨年に引き続き「新規入会IDカードストラップ・プレゼントキャンペーン」、「クレジットカード・口座自動振替新規登録キャンペーン」などを行っておりますが、好評につき2019年も継続して実施いたします。また、会員証をリニューアルしましたが大変好評で2019年も継続いたします。3年会費をお支払いの方には「プラスチックカード」の会員証とカードストラップもお届けしております。

 

 ライフメンバー会費を納入されている皆様や、賛助会員の皆様を対象に、ご継続年数により「IDカードストラップ」や限定の「バッジ」を特典としてお贈りする「サンクス・プレミアム」も、2019年も継続して実施してまいります。

 

 青少年育成活動について、若い世代の皆さんにアマチュア無線を知っていただくなど育成に全力で取り組むことが急務であり、無線従事者資格をお持ちでない方も連盟会員としてお迎えしたく、22歳未満の大学生相当の方まで1年間会費無料にて会員としてサービスを提供する「青少年お試し入会キャンペーン」を継続し実施しております。

 

 青少年の方への会費助成や「青少年お試しキャンペーン」、「WAKAMONOアマチュア無線イベント」などの青少年育成活動は2019年も継続してまいりたいと考えております。さらに、将来的にはすそ野を広げ各地域での開催を検討し、地方本部や各支部等での開催も模索していきたいと考えます。

 

「WAKAMONOアマチュア無線イベント」は、「青少年お試し入会キャンペーン」にてご入会いただいた方のフォローアップイべントとしても位置付けており、昨年10月28日(日)に、第2回目の「WAKAMONOアマチュア無線イベント」を開催しましたが、約250名の参加者を集め大盛況でした。

 

 アマチュア無線の楽しみについてやさしく解説する5つの講演、遊び感覚の無線交信体験、FMラジオの工作などを大いに楽しみ、抽選会の後、笑顔いっぱいで会場を後にする姿が印象的でした。2019年も新たな可能性を追求して、積極的に取り組んでまいりたいと考えます。

 

 今年1月からコミュニティ放送局「FMぱるるん」様のご協力を得て、JARLの情報をお届けする番組「Radio JARL.com(ラジオ・ジャール・ドットコム)」の放送を開始しております。JARLの話題や最新情報はもちろんのこと、アマチュア無線界の話題や情報などもお知らせする楽しい情報番組で、アマチュア無線を多くの方々にご案内していきたいと考えております。

 

 引き続き、アマチュア無線にご興味をお持ちの方々や、理科や科学、電波などにご興味をお持ちの方々、現在のアマチュア無線界に人ロが少ない層のお一人でも多くの方々に知っていただけるように啓発活動の一層の充実を図ってまいる所存です。

 

 

 

Q4:中・長期的なJARL事業活動と展望を伺いたい。

 

 連盟は、わが国の趣味の団体としては、創立から90年以上の長い歴史を持つ伝統を有しています。その歴史の中で、アマチュア無線の健全な発展と、電波利用による科学技術の振興、非常災害時の社会貢献、会員相互の親睦などを掲げて活動してまいりました。これこそが当連盟のアイデンティティーであり、今後も末永く守られていくものです。

 

 一方、目まぐるしく変わっていく世の中の流れと、その時々の連盟の状況からは、短期、中期、長期的な見通しはなかなかつきにくくなっております。これは、連盟にとっても厳しい状況に反映されており、現代日本の日本社会の変化、特に、ICTの発展、少子高齢化、若い世代の理科離れは、アマチュア無線人ロの減少、アマチュア無線界において次世代を担う若い世代の減少をもたらしております。このような社会状況の中では、特に意識的に粘り強く取り組んで行く必要があると考えています。現在のキャンペーン等は、終了日のある有期ですが、その都度内容を見直しながら継続していきたいと考える次第です。

 

 入会された方々の会員定着を図ること、さらに上の壮年世代への働きかけ、女性やシニア世代の活力を生かせる施策など、会員皆様が末永くアマチュア無線を楽しみ、会員としてご活躍いただける取り組みを続けていきたいと考えております。

 

 アマチュア無線は、ご存知のとおり平時には趣味の無線通信として楽しまれている一方、東日本大震災ではライフラインが寸断された状況下で唯一の通信手段として活躍し有用な通信手段であったと評されたことは記憶に新しいと思います。この有用な通信手段であるアマチュア無線の次世代への継承は、日本アマチュア無線連盟の社会的使命の重要な一つと考える次第です。

 

 アマチュア無線家と当連盟は、電波は公共の資源であり、公共の福祉とともに利用されるべきものです。アマチュア無線の果たしてきた役割と存在意義も同様に重要なものであり、アマチュア無線家の皆さんの立場に立って、最善の取り組みを行いたいと考える次第です。連盟といたしましては、今後も周波数利用の効率化等に協力しつつ、アマチュア無線の発展を目指してまいる所存です。

 

 免許制度の簡素化や、周波数の拡大など、アマチュア無線を愛好する会員にとりまして有用な取り組みにも尽力したいと考えます。

 

 2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、アマチュア無線にかかる要請や取り組みも積極的に推し進めてまいります。

 

 長期展望として、JARL100周年を視野に入れた各種の取り組みも検討を開始したいと考えております。

 

 最後になりますが、組織一丸となり、引き続いて会員皆様ファースト、会員皆様主役の連盟運営にさらに尽力いたします。

 

 

 

 

●関連リンク:JARL Web

 

 

 

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