2019年3月15日、総務省総合通信基盤局は「平成30年度無線設備試買テストの中間結果報告(3月期)」を公表した。同局では市販されているFMトランスミッター、トランシーバー、ワイヤレスカメラなど、発射する電波が電波法に定める著しく微弱の基準内にあるとして市場で販売されている無線設備を購入し、電波の強さの測定を行う「無線設備試買テスト」を定期的に実施。平成30年度は、9月期、12月期、3月期の3回実施を予定している。今回公表した3月期において、市場から購入した71機種を測定した結果、「著しく微弱」の許容値を超えることが明らかな無線設備が65機種にのぼる結果となった。
電波法で定める無線局の免許が不要となる「発射する電波が著しく微弱な無線局」の許容値は、ほかの無線通信に有害な混信を与えないよう、雑音電波と物理的に同等、またはそれ以下となるような値として設定している。
著しく微弱の基準内であれば無線局の免許は必要ないが、許容値を超えている場合は無線局の免許が必要だ。
総務省では、免許を必要としない微弱の基準内にあるとして販売されている無線設備をを定期的に購入し、電波の強さの測定を行う「無線設備試買テスト」を定期的に実施している。今回、基準の許容値を超えることが明らかな無線設備に関する情報として「平成30年度無線設備試買テストの中間結果報告(3期)」を公表した。
公開された資料によると71機種中、「著しく微弱」の基準を満たさなかったものが、実に65機種(約92%)にのぼった。用途にはリモコンやFMトランスミッター、ワイヤレスマイクなど我々の生活に身近なものが多数含まれている。
なお、微弱無線適合証明(ELPマーク、性能証明ラベル)を受けた無線設備を測定した結果では、全機種が著しく微弱の基準を満たしていたが、製造業者名や型式名などの記載がない機種については、全機種が電波法に定める基準を満たしていなかった。
●関連リンク:
・平成30年度無線設備試買テストの中間結果報告(3月期)
・平成30年度掲載分(平成31年3月公表分/PDF形式)
・総務省 微弱無線適合証明(ELPマーク、性能証明ラベル/PDF形式)
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