株式会社誠文堂新光社は、2019年4月10日(水)に月刊誌「MJ無線と実験」2019年5月号を刊行する。同誌は1924(大正13)年に無線雑誌として創刊、今号で創刊95周年を迎える。これを記念し「昭和20年7・8月号 復刻版」が別冊付録としてつくほか、特集企画では「95年の時を旅する『無線と實驗』1924」と題して同誌の長い歴史を振り返っている。さらに“不滅のデバイス”オーディオ用真空管各種のプレゼント企画も行われる。価格は1,450円+税。
誠文堂新光社の「MJ無線と実験」は、現在はオーディオ専門誌となっているが、元々は日本のラジオ放送開始の前年である1924(大正13)年にラジオと無線通信の専門誌「無線と實驗」として創刊した。
第2次世界大戦中は電子技術の軍事利用、終戦後はラジオ受信機の製作やアマチュア無線関連の記事を多く取り上げ、さらにテレビやデジタル技術を含むエレクトロニクス総合誌となり、1970年代からはオーディオ記事の比率を上げてオーディオ誌へと変貌していった。アマチュア無線関連の記事が多かった1950~1960年代の同誌を覚えているOM局も多いのではないだろうか。
創刊95年の記念号である2019年5月号では、目前に迫った100周年に向け、改めて同誌のあゆみをたどる特集記事「95年の時を旅する『無線と實驗』1924」を掲載したほか、最も苦難に直面した第2次世界大戦終結時の「無線と實驗 昭和20年7・8月号」を別冊付録としてそのまま復刻したという。同誌は次のように説明している。
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本誌の歴史で最大の危機は、やはり第2次世界大戦の敗戦時。焦土と化した東京では印刷所、製本工場が不足し、1945年には1月号、2月号、3・4月合併号、そして7・8月合併号(第32巻第4号、通巻253号)の4冊しか発行されませんでした。
「無線と實驗 昭和20年7・8月号」の奥付には「昭和20年6月28日印刷納本・昭和20年7月1日発行」とありますが、編集後記を見ると、内容は明らかに8月15日以降です。6月の時点で組版を終えていたが印刷ができず、8月以降に編集後記だけ差し替えたものと推察されます。
戦争は終わっていたにもかかわらず、内容は戦中のままという、きわめて混乱した状況が伺えます。しかも当時は用紙も不足しており、1枚の紙を折り畳んだだけの16ページで、裁断・製本もされていません。
今回の別冊付録は、当時を追体験していただくべく、刊行時と同様、ペーパーナイフなどでページを切り開いてお読みください。これは95年の歴史の中で、最も継続が難しかったであろうと思われる時期にも、途切れることなく、オーディオを含む電子技術をそのテーマとし、本誌が刊行を続けてきたことの証です。
大正、昭和という時代を経て、いま平成という一つの時代も終わろうとしています。そして新たな元号である「令和」を迎え、「MJ無線と実験」は次のステップ創刊100年に向け歩んでいきます。
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このほか同誌は創刊95周年の記念特集や「不滅のデバイス オーディオ用真空管プレゼント」といった企画も掲載している。
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●関連リンク:
・MJ無線と実験(誠文堂新光社)
・誠文堂新光社
・オーディオ雑誌『MJ無線と実験』は創刊95年!! 特集「95年の時を旅する『無線と實驗』1924」と題し、長きに渡る本誌の歩みを振り返る!(PR TIMES)
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