メーター内に通信機能を持たせた電力量計「スマートメーター」の一部機器でも採用されている、電力線を使ってインターネット通信を行う「PLC(Power Line Communication)」。「電力線搬送通信」とも呼ばれ、「高速PLC」は2~30MHzの高周波を電力線に重畳して通信を行う。PLCの屋外利用が普及すると、アマチュア無線バンドをはじめとする短波帯は“雑音”に埋もれることが懸念され、無線家や短波利用者などから問題視されていた。このほど総務省の情報通信審議会 情報通信技術分科会 電波利用環境委員会は「広帯域電力線搬送通信設備の利用高度化に係る技術的条件」についての委員会報告(案)を公表し、その内容について2019年6月5日(水)から7月5日(金)まで広く一般に意見(パブリックコメント)募集を行っている。同報告(案)には屋外PLC利用をさらに拡大・推進させたいという方針を読み取ることができる。
総務省が公表した「電波利用環境委員会報告(案)に対する意見募集」-「国際無線障害特別委員会(CISPR)の諸規格について」のうち 「広帯域電力線搬送通信設備の利用高度化に係る技術的条件」-は以下のとおり。(一部抜粋)
情報通信審議会 情報通信技術分科会 電波利用環境委員会は、「国際無線障害特別委員会(CISPR)の諸規格について」のうち「広帯域電力線搬送通信設備の利用高度化に係る技術的条件」について委員会報告(案)を取りまとめましたので、令和元年6月5日(水)から同年7月5日(金)までの間、以下の要領で意見を募集いたします。
1.意見募集の対象
情報通信審議会 情報通信技術分科会 電波利用環境委員会報告(案)
2.概要
情報通信審議会 情報通信技術分科会 電波利用環境委員会では、広帯域PLC設備の三相三線方式の利用等について、無線システムとの共存条件等、技術的条件の検討を行いました。
今般、電波利用環境委員会は、これまで検討を行ってきた内容を、「国際無線障害特別委員会(CISPR)の諸規格について」のうち「広帯域電力線搬送通信設備の利用高度化に係る技術的条件」として委員会報告(案)を取りまとめましたので、意見募集を行います。
3 意見募集の要領
別紙2PDFのとおり。
.
4.意見提出期限
令和元年6月5日(水)から同年7月5日(金)午後5時(必着)
(郵送についても、同日必着とします。)
5.今後の予定
意見募集の結果を踏まえ、報告を取りまとめる予定です。
6.資料の入手方法
別紙1および別紙2の資料については、総務省ホームページ(http://www.soumu.go.jp)の「報道資料」欄に、本日(4日(火))14時を目途に掲載するほか、総務省総合通信基盤局電波部電波環境課において閲覧に供するとともに配布します。また、電子政府の総合窓口[e-Gov](http://www.e-gov.go.jp)の「パブリックコメント」欄にも掲載します。
↓この記事もチェック!
<JARLの強い反対意見を反映せず>総務省、「周波数再編アクションプラン」を改定し“PLCの屋外実験”を推進へ
<屋外PLC導入が本格化?>朝日新聞、「電力10社が2025年3月末までに全家庭へスマートメーター導入」と報道
<新たな“ノイズ源”は必至!?>「PLCの屋外利用」を認める総務省令、いつの間にか昨年9月に公布されていた…
●関連リンク:
・電波利用環境委員会報告(案)に対する意見募集-「国際無線障害特別委員会(CISPR)の諸規格について」のうち 「広帯域電力線搬送通信設備の利用高度化に係る技術的条件」-
・情報通信審議会 情報通信技術分科会 電波利用環境委員会報告(案)(PDF形式)
・PLC/電力線搬送通信(ウィキペディア)
・スマートメーター(ウィキペディア)
・パブコメ募集:PLC緩和(CIC:JJ1WTL 本林氏のブログ)
●いったん広告です: