「JJY」のコールサインで知られ、日本標準時(JST)を伝える長波の「標準電波送信所」。福島県田村市都路町にある「おおたかどや山標準電波送信所」(周波数40kHz/空中線電力50kW)と、佐賀県佐賀市富士町にある「はがね山標準電波送信所」(周波数60kHz/空中線電力50kW)の2か所に設けられ、この信号が「電波時計」の自動調整に利用されるなど生活に欠かせない存在となっている。このほど「おおたかどや山標準電波送信所」が開局20周年(1999年6月10日開局)を迎えたのを記念し、2019年6月1日から同年12月31日までの受信報告期間に限り、「20周年記念ベリカード」を発行することが同送信所を管理・運営する「国立研究開発法人 情報通信研究機構(NICT)」から発表され、BCLファンを中心に話題となっている。
【追記:電波時計による受信報告は受け付けていない】2019年6月26日(水)10時30分
記事初出時、「過去、同局の記念カードを入手した方のブログの内容」として、「電波時計で電波をキャッチした内容でもOKだった」と記載したところ、「電波時計では受信報告を受け付けていないのではないか」との問い合わせをいただいた。
送信所を管理・運営する「国立研究開発法人 情報通信研究機構(NICT)」の担当者に確認すると、「記念カードの発行は、ほとんどの電波時計が周波数を特定することができないいことから電波時計によるものは除かせていただいております。以前は発行していたと記事にはありますが、普段の受信報告についても今はお断りさせていただいております」との回答を得た。
電波時計による受信報告は受け付けていないので、十分注意してほしい。
JJYはかつて短波帯でも送信され、古いタイプのHF受信機やアマチュア無線機では周波数の較正にも利用されていた。しかし、短波帯は2001年3月31日正午で終了し、現在は長波のみの送信となっている。
今回、国内に2か所ある「標準電波送信所」の1つ、福島県田村市の「おおたかどや山標準電波送信所」が1999年6月10日の開局から20年を迎えたことを記念し、2019年6月10日から2019年12月31日(当日消印有効)までの期間に限り、受信報告に対して記念のベリカード(受信確認証)が発行されることになった。NICTは過去にも5周年や10周年などの節目に記念カードを発行したことがある。
以下、「おおたかどや山標準電波送信所(JJY)」20周年記念ベリカード(受信確認証)発行の概要は以下のとおり。
●20周年記念カード発行について(一部抜粋)
おおたかどや山標準電波送信所は、今年20周年を迎えました。
長波帯40kHzの電波を送信し続けて20年間、非常に多くの皆様にご利用頂いてきたことは、喜ばしい限りです。
また、広く皆様から寄せられる受信報告も大きな励みになりました。
つきましては、20周年を記念して、以下の要領で記念カードを発行いたします。
期間:2019年6月10日から2019年12月31日(消印有効)まで
受信報告:期間中におおたかどや山標準電波送信所からの40kHz電波を受信して、受信報告書をお送りください。記念カードを発行します。受信報告書の要領は従来と変更はありません。
発送:カードの発送は、7月以降からになりますのでご了承ください。
●おおたかどや山標準電波送信所(日本標準時(JST)グループライブラリーから)
※小さい画像はクリックすると拡大します。
●おおたかどや山標準電波送信所(Google Map)
●長波受信音 おおたかどや山(40kHz 2005年1月26日録音)(日本標準時(JST)グループライブラリーから)
※クリックすると再生されます。
http://jjy.nict.go.jp/QandA/jjy40_2005_01_26.au
詳しくは、下記の関連リンクから確認してほしい。
↓現地取材!!こちらの記事も参考にこの記事もチェック!
【写真で見る“JJY”】<250m高の傘型アンテナで長波40kHzを送信!!>JARL福島県支部、「NICT おおたかどや山標準電波送信所」見学会を開催
●関連リンク:
・20周年記念カード発行について(日本標準時(JST)グループ)
・おおたかどや山標準電波送信所(日本標準時(JST)グループ)
・標準電波(電波時計)の運用状況(日本標準時(JST)グループ)
・おおたかどや山標準電波送信所(日本標準時(JST)グループ)
・JJY(ウィキペディア)
・ベリカード(ウィキペディア)
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