一般財団法人 日本アマチュア無線振興協会(JARD)は2019年6月25日夕方、東京・四谷で「第9回定時評議員会」を開催し、平成30年度の事業報告と決算などが討議された。また従来12名だった評議員は1名減らし、役員のうち理事は従来14名だったものを3名減らし、それぞれ11名ずつの体制となった。
JARDは定款上、評議員を7名以上17名以内、役員では理事を7名以上17名以内と監事を2名以内で置くことが定められている(平成30年度は評議員12名、理事14名、監事2名の体制)。毎年6月には評議員による「定時評議員会」を開催し、理事会で承認された事業報告と決算などの審議を行っている。
2019年6月25日に行われた「第9回定時評議員会」では平成30年度の事業報告と決算などが議題となった。終了後に関係者を招いて行われた懇親会の冒頭、JARD会長に再任された三木哲也氏(JA1CIN)は挨拶の中で「JARDの事業運営はここ数年、非常に厳しい状況が続いている。特に養成課程講習会が厳しく、なんとかこの状況を改善したいと考えている。総務省ではICT時代の人材育成という観点で無線従事者制度の検討が行われており、アマチュア無線の制度もなんとか新しい考え方になっていくことに期待し、我々も要望していきたいと思っている」と述べた。
来賓を代表して挨拶に立った総務省 総合通信基盤局の布施田電波政策課長は「会長の挨拶の中で“厳しい状況にある”という話があったが、土台はぜひしっかりと支えていってほしい。アマチュア無線技士の申請者数を見ていると入門資格である4アマの申請者数、合格者数が多めに落ち込んでいるので、入門クラスの充実が今後必要になってくるだろう。人材育成の議論の話が出たが、電波はいろいろな分野、いろいろな業界で使われている。そうした方々には電波のことを知った上で使ってほしい。そのためには電波のことをわかっている人たちを増やし、裾野を広げていくことが必要なので、ぜひJARDの皆様の意見を聞かせていただきながら取り組みたいと思っている」と述べた。
この日の懇親会では永年にわたってJARDの養成課程に携わってきた講師と管理責任者合計11名の功労表彰と、2018年末まで事務代行機関としてJARDの養成課程の円滑な運営に貢献した日本アマチュア無線機器工業会(JAIA)の特別表彰が行われた。
なお同日午後に開催された評議員会では、12名の評議員のうち2名(後藤尚久氏、丹羽一夫氏)が退任し、これまで理事を務めていた髙尾義則氏が新任で加わるという合計11名の体制が決まった。新評議員名簿は次のとおり。
一方、役員ではこれまで14名だった理事のうち秋山 健氏、小室圭吾氏、髙尾義則氏、田中謙治氏、玉眞博義氏、矢橋 隆氏の6名が退任し、新たに大久保 明氏、武内英俊氏、日野岳 充氏が選任されて11名の体制となった。理事会での議決を経て、会長に三木哲也氏、専務理事に坂本純一氏がそれぞれ再任された。また監事は吉岡 司氏が退任し新たに梅田 勉氏が選任された。新役員名簿は次のとおり。
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