総務省総合通信基盤局電波部電波政策課は、周波数の再編を円滑かつ着実に実施するために「周波数再編アクションプラン(令和元年度改定版)(案)」を作成し、2019年7月11日から8月9日まで改定案について意見(パブリックコメント)募集を行い(2019年7月12日記事)、このほど寄せられた意見とそれに対する総務省の考え方を公表した。集まった意見は、一般社団法人 日本アマチュア無線連盟(JARL)や一般財団法人 日本ローバンド拡大促進協会のほか、個人などから合計204件。総務省のアクションプランで「MF帯のアマチュアバンド拡大を令和元年度に検討を開始する」の取り組み案に対し、パブリックコメントの多くが賛成意見を述べいるが、なかには「MHF(MF)の周波数拡大は必要性はありません。アマチュア無線局数が減少しているのに割当周波数を拡大する必要は皆無です」という個人からの厳しい意見も見られた。

総務省が公表した「周波数再編アクションプラン(令和元年度改定版)」。「今後取り組むべき課題」として「②アマチュア局が動作することを許される周波数帯(バンドプラン)のうちMF帯について、既存の業務用無線の動向等を踏まえ、バンドプラン等の見直しの可能性について、令和元年度に検討を開始する」と明記(赤枠はhamlife.jpで記載)
今回、総務省が作成した「周波数再編アクションプラン(令和元年度改定版)(案)」の中で、アマチュア無線家にとっての注目点は、「MF(Medium Frequency)帯=中波帯(300kHz~3MHz)」に割り当てられているアマチュアバンド「1.8/1.9MHz帯」の拡大を匂わせる「令和元年度に検討を開始する」との記述があることだった。
日本では、アマチュア無線が利用できる周波数配分(バンドプラン)の中で、1.8/1.9MHz帯、3.5/3.8MHz帯(ローバンド)の周波数帯は歯抜け状態となっており、欧米諸外国や近隣諸外国のバンドプランに比べてバンド幅が狭い状況となっているからだ。
2019年7月11日から8月9日まで改定案について意見(パブリックコメント)募集では、一般社団法人 日本アマチュア無線連盟(JARL)や一般財団法人 日本ローバンド拡大促進協会のほか、個人などから合計204件に及んでいる。
以下、アマチュア無線に関する、寄せられた意見とそれに対する総務省の考え方を紹介しよう。あくまで一部に過ぎないので、詳しくは記事下の関連リンクから「総務省『周波数再編アクションプラン(令和元年度改定版)(案)』に対して提出された御意見及びそれに対する総務省の考え方(PDF形式)」で確認してほしい。
なお、総務省のアクションプランで「MF帯のアマチュアバンド拡大を令和元年度に検討を開始する」ことが正式に決定した。
↓この記事もチェック!
<アマチュアバンド「1.8/1.9MHz帯」の拡大を匂わせる記載が…>8月9日まで意見募集、総務省「周波数再編アクションプラン(令和元年度改定版)(案)」を公表
●関連リンク:
・総務省「周波数再編アクションプラン(令和元年度改定版)」の公表
・総務省「周波数再編アクションプラン(令和元年度改定版)」(PDF形式)
・総務省「周波数再編アクションプラン(令和元年度改定版)(案)」に対して提出された御意見及びそれに対する総務省の考え方(PDF形式)
・パブコメ募集結果:「周波数再編アクションプラン」1.8/1.9MHz関連(CIC:JJ1WTL 本林氏のブログ)
・一般社団法人 日本ローバンド拡大促進協会-アマチュア無線に許可されるローバンドの周波数を広げたい-
●いったん広告です: